よく理解した好きな銘柄への投資

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投資の基本は「よく理解した好きな銘柄」に投資すること

「何か良い銘柄は無いですか?」という愚問

「何か良い銘柄は無いですか?」、或いは「何か面白い銘柄は無いですか?」といったまるで思考停止したかのような丸投げの質問を受けることがよくある。初対面の人にこんな質問をされて、「そうですねぇ、○○○なんて良いと思いますよ」と答える人がもし居るとしたら、私からすると相当いい加減な輩か、全くあなたのことなど考えていない適当な答え方が出来る人だと思ってしまう。なぜだろうか。

どんな人にも本来「得意分野と不得意分野」があり、当然「好きなものと嫌いなもの」がある筈だ。実はそれを掘り下げることこそ、投資家として納得がいく成果を得ることに繋げる近道になる筈なのだが、何故だか投資の世界に関しては、本当に多くの人が自分自身による思考を停止し、誰かにストレートなアドバイスを乞い、その通りのアクションを起こしてしまう。

「いいの、いいの。結果は自己責任なのは分かっているから。」とその時は妙に潔くもなってしまうのだが、結果的に成果が凹んで損失を出してしまった場合、「自己責任だから仕方ない」と言いつつも、心の何処かに「信じなければ良かった」としこりを残してしまうことは多い。それは結果として、自分が知らないものに手を出して、訳が分からないままに損してしまったからだ。頭で考えることと、心の動きは決してイコールにはならない。

だから、このアプローチは投資家自身も、販売員の側も、出来る限り避けた方が良い。

「よく理解した好きな銘柄」に投資するのが正解

ならばどうしたらそんな思いをせずに、虎の子の金融資産を殖やすことが出来るか、その取っておきの方法をお伝えしよう。それは「よく理解した好きな銘柄」にだけ投資することから始めることだ。

こういうと、まず間違いなく「そんなものが無いから聞いてるんだよ」と言われるだろう。中には怒り出す人もいるかも知れない。でも、怒る前に、是非もう一度考えてみて欲しい。あなたの好きなものは何ですか?ということ。

食べ物でも、ファッションでも、クルマでも、ゲームでも、或いは旅先でも、何でも良い。まずは好きなものを思い描いてみよう。趣味のことを考えてみるのも良いかも知れない。「好きこそものの上手なれ」と言うが、自分が好きなものについては、誰もがかなりな知識や情報を持っており、それなりに結構目利きも出来るものだ。

クルマは何に乗っているか?ご両親のクルマの場合もあるだろうし、恋人の助手席が指定席の人もいるだろう。そのクルマが好きか?どんなところが?嫌いなところはどこか?比較したクルマ、出来れば欲しいクルマなんかはあるか?それはなぜか?売れ筋のクルマか?

今、どんなところに住んでいるのか?ボーナスが出たら何が欲しいか?買い替えたいものは何かあるか?家電品で欲しいものは無いか?どこで買うのか?好きな電気屋はあるか?

こんな風に具体的に考えて、出来ればメモに書き出したりして見ると、案外漠然と思っていたのとは比べ物にならない数の答えが並ぶ筈。人間は誰しも思考停止では生きていけない。勿論、仕事上の知識を加えるのも重要なこと。自分の仕事が関わっていることって、やはり案外いろいろとあるものだ。そして当然、詳しく知っている。決して「インサイダー情報」を探そうと言っているわけではない。そもそも、「インサイダー情報」なんて、そうそう簡単に一般人の耳には入ってくるものではない。

背伸びして「知らないもの」には手を出さない

時々、「凄い金融商品」を持っている人が居て驚かされることがある。「凄い」とは株式の銘柄のことであったり、投資信託の仕組みのことであったり、債券の性格であったり、或いは保険の内容であったりするのだが、「なんでこの人がこれ買ったの?」と思う例は沢山ある。

そこにどうしても見えてくるのが「人間の欲」だ。そう「上手に、手っ取り早く儲けたい」という欲。でも、宝くじや、詐欺話などと同様、美味しい話には必ず仕掛けがある。それをリスクと呼ぶ人もいるが、それが何だか分かっているのならば可、分かっていないのならば投資をしてもまず儲からない。何故なら、売り時や買い増し時を図ることが出来ないからだ。

でも例えば「サマージャンボ宝くじ」。確率論からすればまず絶対に当たらないことは分かっているが、でもどこかには必ず大当たりして人生バラ色になっている人がいるのも真実。だからその万が一の可能性のために買ってしまう。当選発表までの間「もし当たったら・・」と捕らぬ狸の皮算用で楽しむのが最大効用だと分かっているからこそ、外れても笑っていられる。それは内容を良く分かっているからだ。誰も詐欺とは思っていないし、外れたからと言って苦情センターに駆け込むなんてこともない。

見たことも聞いたことも無いものを作っている会社やサービスを提供している会社の株を買う人が居る。だから値下がりしても、なんで値下がりしたのかさえ分からない。ならば宝くじを少額買って夢を見た方が、余程健全だと思う。

私が好きな10銘柄に投資してみた結果

下のグラフに示したのは、プレミアム会員専用のMy Favorite Companies Listの前身である「MF10C」という10銘柄のリストに、単純に2019年2月15日から等金額投資をした場合の運用成果を示している。決して「バックデート・データ」と言って、過去に遡って作成したものでは無く、「これからこのポートフォリオのパフォーマンスを追跡していきます」とプレミアム会員の人に宣言してずっと「Buy&Hold作戦」を継続し、日々その数値を記録してきたもの。

パンデミックの頃などは多少冷や冷やすることはあったが、良く知っている好きな銘柄なので、途中で狼狽したりするなど、全く手放したりする気にはならなかった。その辺の感じ方、考え方、捉え方は毎週のプレミアム・レポートとMy Favorite Companies Listの方でアップデートしフォローアップしている。

さて、そのポートフォリオ、今現在どんなパフォーマンスになっているかをご紹介する。まず日経平均株価はこの間に36.6%(2019年2月15日は20,900円63銭)上昇している。一方、NYダウは30.4%(2019年2月15日は25,883.25ドル)の上昇だ。それに対して、このポートフォリオはというと、なんと107.10%(2022年8月12日現在)の上昇だ。つまり当初投資元本が2倍強になっている。下のチャートを見て、ご自身の目でご確認して欲しい。種も仕掛けも、当然手品などは行っていない。

そしてもうひとつ重要なことがある。それはこの10銘柄の中には「奇をてらった」ような極端にマニアックな銘柄は含まれていないということ。

百聞は一見に如かずと言うが、奇をてらわず、割と王道と言われる銘柄だけの「Buy&Hold」でこのパフォーマンス。私は決して悪くないと思うが如何だろうか。

ご興味がある方は、是非、プレミアム会員にご入会頂き、自分でこうした納得出来るポートフォリオを構築出来るようにする術、必要な知識を身につけて貰えればと思う。

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ファンドガレージ 大島和隆

Fund Garageへようこそ。主宰の大島和隆です。投資で納得がいく成果を得る最良の方法は、自分自身である程度「中身の評価」や「モノの良し悪し」を判断が出来るところから始めることです。その為にも、まず身近なところから始めましょう。投資で勝つには「急がば回れ」です。Fund Garageはその為に、私の経験に基づいて、ご自身の知見の活かし方などもお伝えしていきます。