国際分散投資シミュレーション 2020年4月末

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ポートフォリオの概況

 

2020年4月の月間パフォーマンス

「リスク中程度のモデル・ポートフォリオ」の4月末までのパフォーマンスは、ドル建てポートフォリオで設定来が月末167.21%となり、前月末の156.54%から騰落率で+6.81%の上昇となりました。円建てポートフォリオは設定来が152.08%となり、こちらも前月末144.26%から+5.42%の上昇です。こちらは為替が109.40円から107.28円まで円高になったことがマイナス要因となっています。

ただこれは前回お伝えした通り、下落して小さくなった分母を元に計算しておりますので、仮に3月の下落率の正負が逆さになった数値だったとしても、元の位置には戻りません。

とは言え、あっと言う間に年初来のパフォーマンスがドルベースで△9.45%まで回復、円ベースでも△10.61%まで回復したのはやはり「国際分散投資」の力だと思います。更に言えば、実は2019年初めからで考えるとドルベースが+8.56%、円ベースでも+5.08%の上昇と既に立派なプラス圏の運用です。

やはり「投資は途中で放り出さないこと」が肝要

3月に悲観シナリオが市場を席巻した時、「もう投資は懲り懲りだ」と思われた方も多いかと思いますが、再三お伝えしたように、やはり「投資は継続することが大切」ということが証明されたと思っています。リーマン・ショックの時の二の舞を踏むのは嫌だと、堪えられた方達だけが、この戻りを享受出来ています。

もし、あの3月の安値界隈で放り出していたら、決して当分は投資の世界に戻られることは無かったでしょう。そして現状のリバウンドを見ながら「絶対に市場は楽観し過ぎで、これはおかしい」とか、「まだこれからマクロの悪化を現実に織り込みに行く筈だ」と、実は売却してしまった投資判断を正当化するための理屈を誰しもが考えるものです。行動経済学の世界でもそれは説明されており、誰しもが陥る可能性のあるトラップなのですから、ある面では仕方のないことかも知れません。ただ、金融パーソンなら、お客様にこうした事実をお伝えすることが大切な気がします。因みに、もし3月23日の最安値(140.88%)で手仕舞ってしまったとしたら、+18.69%という約2割近いリバウンドを取りに行くことが出来ていないのですから。

ここに以前にもお見せしたことがあると思いますが、私の大好きな投資家心理を見事に表した「賢人の行動経済学」という一枚の絵をご紹介します。市場のアップダウンの中で、どのように投資家心理、投資家の感情は変化するかということを端的に表しています。正に「パニック」から「降伏」の段階で、投資を放棄してしまう人が多いということを示しています。でも、再び大分市場が戻して、無気力が無関心に変わり、無関心が消極的になり、そして消極的が楽観的になったところで、再び投資に向かいます。明らかなのは、楽観的の時の水準よりも、パニックや降伏の時の水準の方が低いのです。ここで損益を確定してしまう限り、いつも投資家は「絵に描いた餅」には喜べるものの、実際の利益を手にすることは出来ません。でも、冗談ではなく、統計を取ってもこういう結果となっていることが証明されています。

アセットクラス別のベンチマーク評価

4月はコモディティを除き、他の全てのアセットクラスが上昇しました。先進国株式が+10.92%、新興国株式が+9.16%、そして不動産が+9.08%と好調(先月の裏返し)で、更に投資適格債が+5.58%、ハイイールド・新興国債券が+3.01%となっています。利下げがあったので先進国国債でさえ+1.01%とプラスになるほどです。但し、原油価格に大きく足を掬われたコモディティは逆に△9.67%と大きく下落しています。

冒頭に掲載したチャートの左肩にあるのが現状のモデル・ポートフォリオです。ご覧頂けるように、先進国株式と新興国株式を合算した組入比率は概ね50%近い水準です。逆に言えば、この程度の「ハイリスク資産」「ミドルリスク資産」「ローリスク資産」の保有で、充分に安定的な資産運用は可能です。ただ、それにはベンチマークの選び方に始まり、意味のある「分散投資の比率」、所謂「アセット・アロケーション」と投資ポリシーの決定が必要です。

また前述したように、市場のアップダウンに合わせて一喜一憂し、買ったり止めたり、余計な相場観を働かせないことです。この手のパッシブ型の国際分散投資で一番良くない、つまり失敗する代表例は、市場動向に投資家自身が振り回されることです。その意味では良きアドバイザーがついていたら良いのかも知れません。ただそれが良心的なのか、或いは商業主義なのか、一般の方が見分けるのは非常に難しいことかと思います。

もし、より詳細なアセットアロケーションの内容、リスクプロファイルの変更やカスタマイズ、ご要望がございましたら本メールに返信の形で構いませんので、お問い合わせいただければと思います。

※ 今月より、「市場概況と見通し」については、プレミアム会員専用のプレミアム・レポートの内容に準じて、タイミングを変えて別記事としてお届けするようにさせて頂きます。「国際分散投資」の状況についてのみ、本記事ではお届けさせていただきます。ご了承ください。

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ファンドガレージ 大島和隆

Fund Garageへようこそ。主宰の大島和隆です。投資で納得がいく成果を得る最良の方法は、自分自身である程度「中身の評価」や「モノの良し悪し」を判断が出来るところから始めることです。その為にも、まず身近なところから始めましょう。投資で勝つには「急がば回れ」です。Fund Garageはその為に、私の経験に基づいて、ご自身の知見の活かし方などもお伝えしていきます。
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