Fund Garageが国際分散投資用に提案する「リスク中程度のモデルポートフォリオ」の4月末のパフォーマンスは、ドル建てのポートフォリオが3月末168.28%から171.39%まで約3.11%の上昇となりました。円換算後では158.25%から161.87%まで約3.62%の上昇です。110円台から111円台半ばまで円安になったことがプラス要因です。
今月も先進国株式の上昇が一番貢献しており、先進国債券は今月のマイナス要因となっています。やはりポイントとなるのは、昨年の最高値をポートフォリオとして更新してきたことだと思います。8つのアセットクラスを用いた国際分散投資(ホームカントリーバイアスは無し)ですが、何もしないでもこれだけの収益をあげることが出来ると言うのは、資産形成を考える上での大きな検討ポイントになるかと思います。
原稿執筆時点は10連休最終日の月曜日ですが、トランプ大統領が5日、2000億ドル相当の中国製品を対象に課す関税を10%から25%に引き上げると表明し、10日から実施するとしていることを受けて米中貿易協議での合意に再び暗雲が立ち込めています。既に米国株市場の先物は大きく下落しており、大型連休明けの日本株市場にも大きな影響を与えそうです。
一方、日米共に3月四半期決算或いは2019年3月期決算の発表が相次いでいますが、米中貿易摩擦の大きな影響が決算上に現れているかと言えば、現状そこまでは大きくないというのが正直な実感であり、寧ろ米国の雇用統計が示す様に、市場が悲観するほどには景気は悪くなっていないというのが正直な感想でもあります。
日本ではこの大型連休中に元号が変わり、「令和」という新しい時代が始まりました。当然人心も一新しているかと思います。また、GW中の各地の行楽客の状況などを実体験も踏まえて勘案すると、日本の景気も悪くないと思わざるを得ません。本当に景気が悪ければ、各行楽地にこれだけの人が押し寄せたりはしない筈ですから。
何れにしても好材料もあれば、悪材料の芽もあるかも知れませんが、まず国際分散投資の基本は続けること。つまり時間を味方につけること。そして途中で投資を止めないことの2点に尽きます。チャートでご覧頂ける通り、昨年末のディップはもう全て取り戻して最高値になっています。もし、昨年末に放り出していたら、投資を止めていたら、その後どのタイミングで戻れたでしょうか?
行動経済学的に見ても、間違いなくこの年初来の回復局面で再エントリーは出来ていない筈です。そして今この瞬間なら「トランプ大統領が色んなことを言いだしたし、米中協議の動静を見極めて、決算発表が終わるまでは様子見だね」とするコメントが聞こえてきそうです。結局当面戻れないでしょう。
「アセットアロケーションがパフォーマンスの8割から9割を決める」というのがこの世界の常識であり、立証された理屈でもあります。ここにお示ししているのは「リスク許容度が中程度のお客様」向けのモデルアセットアロケーションの成果です。