【速報】FOMCの結果は想定内(利上げ0.5%+QT)

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発表された内容は市場予想の範囲内

0.5%の利上げと量的引き締め(QT:Quantitative Tightening)

3と4日の両日で開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)では2000年以来となる0.5%の大幅な利上げが発表された(Press Release の原文へのリンクになっています)。またバランスシートの縮小(QT)も開始することが発表された。

具体的にはFFレート(フェデラルファンド・レート)の誘導目標は0.5%(正確には0.5-0.75%)引き上げられて0.75%(0.75%-1.00%)となる。またFRGは保有する米国債と住宅ローン担保証券(MBS)の縮小を来月6月から開始する。縮小額はまず月475億ドル(約6兆1700億円)とし、その後3カ月かけて950億ドルにしていくとされた。

米国債券市場の動きは限定的より寧ろ軟化

FOMCでの決定事項が受けて以降の米国債券市場の動きだが、実は昨日の水準と殆ど変わらないどころか、パウエル議長の記者会見が進むにつれて軟化した。市場が完全に終了してから再度イールドカーブをチャートにして掲示するが、現時点で5年債、10年債は2.9%超、30年債でも概ね3.00%の水準となっている。また為替も大幅金利上昇を見込んでいたのか、ドルが売られ、ドル円相場も128円台にまで押し返された。

また2年債についても、前日は2.78%で修了しているが、金利は低下、概ね2.65%前後でイールドカーブは順イールドとなっている。

総じて言えることは、少なくとも債券市場にとっては全く「サプライズ」はなく寧ろ身構えていた分だけ肩透かしな感じだったのだろう。既に織り込んだ「想定の範囲内」の結果よりも寧ろ拍子抜けな部分さえあるのかも知れない。その後のパウエル議長の記者会見の中でのQ&Aを聞いていると、寧ろメディアなどの方が(毎度の如く)先走り過ぎて議長よりもタカ派だったように思えてならない。

喉に刺さった骨はあと1本となった

これで注目のFOMCの結果が分かった。市場は未知のもの、予想していなかった新たなものを見せられた時に一番動揺するが、FOMCで見えたFRBの現状理解とそのスタンスは全く想定の範囲内だった。これでプレミアム・レポートでお伝えしてきた喉に刺さったままの骨はあと1本となった。

この結果を踏まえて、また引き続き行われている米国企業決算や時間差で発表されるアナリストによる受け止め方などの背景や詳細は今週のプレミアム・レポートであらためてご紹介させて頂くこととする。本日はまず速報ベースでの第一報まで。

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