ポートフォリオの概況
2021年12月の月間パフォーマンス
「リスク中程度のモデル・ポートフォリオ」の2021年12月末までのパフォーマンスは、ドル建てポートフォリオで設定来が月末223.55%(設定来年率5.60%複利)と11月末より回復し、2021年年初来のパフォーマンスは絶対値でプラス11.48%、2020年年初来のパフォーマンスは絶対値でプラス21.06%となりました。円建てポートフォリオは12月末時点で217.87%ですから、2021年年初来のパフォーマンスは絶対値でプラス23.85%、2020年年初来のパフォーマンスはプラス28.06とこちらも回復トレンドとなります。ドル建てと円建てポートフォリオのパフォーマンス差は為替が要因です。11月末時点ではドル円は112.95円台でしたが、12月末時点では114.95円と2円、1.77%円安に振れています。この円安分の1.77%が12月はドル建てモデルに比べて大きくポジティブに作用しました。
単月のパフォーマンスはドル建てポートフォリオがプラス+1.64%、円建てポートフォリオはそれを上回るプラス3.44%となりました。12月は先進国株式が+2.67%となる一方で、新興国株式がマイナス△1.11%と米国の金融姿勢の変化による資金移動を感じさせる結果となりました。コモディティは+0.56%、不動産は+2.91%とポジティブです。更にハイ・イールド/新興国債券も+1.30%と米国の金融政策の変化は世に言われているほどには金利上昇を起こしていないことが証明されています。ただ確かに先進国債券は△0.35%と僅かながらも金利上昇の影響を受けているのでこの先の動向には要注意です。ただオミクロン株の感染拡大もあり、そう単純に「ポストコロナ」という展開になりそうには思えないことはプレミアム・レポートでご案内しているとおりです。円建てポートフォリオに関しては、当月は為替の円安傾向がポジティブに反映されました。
Fund GarageのモデルポートフォリオはSAA型(戦略的アセットアロケーション)ですので年に一度はアセットアロケーションの見直しを行いますが、米国FRBによる超金融緩和姿勢のいよいよの転換が、過去40年間続いて米国金利の低下トレンドを終焉させるものとなるため、債券のウェイトを引き下げる方向で検討を重ねています。もしSAAの変更をするとすれば、本シミュレーションにとっても初めてのアセットアロケーションの転換と言うことになります。