今朝のマーケット情報
日経平均22,682.08円-592.45円(02/05) ドル/円109.22円
NYダウ24,341.72 -1,179.24 NASDAQ総合6,967.53 -273.42
今朝の日経朝刊(2/6)早読み。5日の株式相場は世界的に下落し、先週末に2016年以来の大幅安となった流れが継続した。アジアや欧州に続いて米国株式市場が軒並み下げとなり、NYダウは1時24,148.47ドルの安値を付けた。2日に1回発表された米賃金データでインフレ加速が示唆されたことが株安のきっかけとなった模様。ただ市場が最も気にする金利上昇については、オーバーナイトの取引で10年債利回りが約4年ぶりの高水準を付けたものの、約1週間続いた国債の売りは収束した可能性があるとの見方から利回りは低下に転じ、10年債利回りは終盤の取引で2.71%に急落した。とは言え、NYダウが前週末を上回る水準で下落したことには驚きを禁じ得ない。
1. 【1面】米金利上昇、日経平均592円安 適温経済の持続試す 米発株安、世界に連鎖
曰く「世界の金融市場が米国発のリスクに動揺している。想定以上に好調な米経済指標に驚いた投資家が債券を売り米国の長期金利が急上昇。米国株の急落を誘発し世界に株安が連鎖した。5日の東京市場では日経平均株価が前週末比592円(2.5%)安と1年3カ月ぶりの下げ幅になった。景気の拡大と金融緩和による低金利が共存する「適温経済」の持続力が試されている」という。ただ今回の株価下落の背景が米国金利の上昇だとすれば、今朝の動きを見ている限り、約1週間続いた国債の売りは収束した可能性がある。
2. 【総合1】パナソニック、利益上振れ 今期最終2100億円、工場自動化で需要
パナソニックは5日、2018年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比41%増の2100億円(従来予想は1600億円)になる見通しだと発表した。純利益の2000億円超えは10年ぶり。だが米テスラの電気自動車(EV)の生産遅れの影響で、成長の柱と位置付ける電池事業が振るわない。好業績にも不安がつきまとう。テスラ依存を軽減するため、17年12月にEV用電池でトヨタ自動車との協業を始めた。同社以外の国内メーカーや中国メーカーとの取引も模索する。だが軌道に乗るのはまだ先。パナソニック幹部は「長期では自動車の電動化は進む」と強気だが当面の収益拡大はテスラに頼らざるを得ないという。
3. 【総合2】米予算、再び失効の恐れ 8日期限、移民巡り対立続く 債務上限問題も火種
米連邦予算が8日に改めて期限を迎えるのを前に、与野党がつなぎ予算を巡って水面下の攻防を続けている。1月の予算失効を引き起こした移民制度での対立は解決の糸口が依然見えない。連邦債務の法定上限を引き上げなければいけない期限も近づいてきた。与野党の対立を背景にした不安定な政権運営は金融市場にも悪影響を及ぼす恐れがある。今秋に中間選挙を迎える両党は有権者から非難を浴びる再度の政府閉鎖は避けたいのが本音だ。ただ、それぞれの支持団体の圧力で両党ともに歩み寄りは難しく、妥協点はみえていない。米議会予算局は1月末、連邦債務の法定上限を引き上げなければ、3月前半に政府資金が枯渇する可能性があるとの予測を発表した。これまでは3月後半から4月にかけてと見込んでいたが、トランプ政権の税制改革による税収減で期限が早まった。
4. 【1面】三菱重、三菱自株を売却 グループ内に 立て直し資金捻出
【企業総合】三菱重低迷、苦渋の決断 三菱自株、大半を売却へ MRJや火力に資金
三菱重工業は5日、約10%を実質的に保有する三菱自動車株の大半を売却する方針を固めた。売却額は500億円超のもよう。売却先は主に三菱商事で、三菱自は三菱商事の持ち分法適用会社になる見通しだ。およそ半世紀前に三菱重工から分離して発足した三菱自は不祥事と業績低迷を繰り返し、今は日産自動車の傘下で再建中だ。一方、三菱重工は国産ジェット旅客機「MRJ」や造船など不採算事業のてこ入れを迫られている。三菱重工はかつての親子関係を断ち、自社の立て直しを優先させる。
5. 【経済】財務省、円高に沈黙守る 米との間合いに苦慮 経済対話に備え対立回避
外国為替市場は年明けから慌ただしく動く。日米欧の要人発言に相場は鋭く反応するが、市場関係者が特に違和感を覚えたのは、1月25日の円高に対する財務省の「ノーコメント」。沈黙は金とばかりに日米対立を避ける狙いだが、かえってあぶり出されたのは、ペンス副大統領の来日が迫るなか、通貨政策を巡って米国との間合いをつかみあぐねる日本の姿だ。
6. 【企業2】EV投資 中国が主戦場 日産、5年で1兆円 VWは年150万台販売狙う
日産自動車の中国合弁は5日、生産能力増強や電気自動車(EV)などの開発に5年間で600億元(約1兆円)を投資すると発表した。25年までに中国で電動化に100億ユーロ(約1兆4000億円)を投じると発表した独フォルクスワーゲン(VW)と並ぶ大型投資となる。EVで先行する現地メーカーに対抗するため、自動車大手による中国での電動化投資が一段と活発になってきた。22年までに発売する40車種以上の新車のうち、20車種以上をEVまたはエンジンで発電しモーターで駆動する車種にする。販売台数に占める電動車の比率は22年に3割に達する見通しだ。