今朝のマーケット情報
日経平均23,710.43円-77.77円(01/11) ドル/円111.20円
NYダウ25,574.73 +205.60 NASDAQ総合7,211.78 +58.21

今朝の日経朝刊(1/12)早読み。インドの自動車市場の件にしても、債券市場の動向についても、増えた減った、上がった下がったの議論の時には、具体的な数値で捉えておかないと、言葉の一人遊びになることが多い。日本の新発10年国債利回りは0.07%で未だに0.1%も無い。それが1bp変化したところで、変化率ではそれなりになるが、何と言っても絶対値そのものが空前絶後に低いままだ。流石に米国債は2.53%となり、日本との比較感で言えば充分に高いが、客観的に見れば未だに超低金利だ。そうした絶対値を把握しておかないと、議論は街が買った方向へ向かいやすくなるので注意が必要だ。

1. 【1面】インド車市場、独を抜く 昨年400万台、中米日に次ぐ 新興国、世界をけん引

世界の自動車市場で新興国が台頭している。インドの2017年の新車販売台数は401万台となり、ドイツを抜き世界4位に浮上した。20年にも日本を抜くとみられる。とは言うが、その規模感で言えば、中国市場と米国市場がダントツで頭抜けており、インドの人口を考えるとまだそんなに大騒ぎするほども無い。同じように、中国ではEVを中心とする新エネルギー車が53.3%増と倍増したと言うが、全体観、及びその実数値77万7千台でみると大きく伸びたといっても大したことは無い。下の表で見るまず全体観が大切だ。

2. 【1面】国産米、中国でネット販売 全農とアリババが連携

曰く「全国農業協同組合連合会(JA全農)は中国インターネット通販最大手のアリババ集団と連携し、日本産のコメを中国で販売する。アリババの電子商取引(EC)のサイトを通じ、三重県と石川県のコシヒカリを贈答品などとして売る。日本産は訪日観光客の増加で人気が高い。コメの輸出拡大に弾みをつける」というが、やっと今頃なんだなという印象。減反政策や過疎化などにより日本のコメ生産能力は相当に余力を残している。既得権益が絡んで動けない部分があるのだろうが、農業法人の導入で大量生産を敢えてするようにし、こうした積極的なコメの輸出振興がこれからの日本にとっては大切であろう。

3. 【総合2】金利、世界で上昇圧力 米の緩和縮小意識 投資家、相場の動きに過敏

低位で推移していた世界の長期金利に上昇の圧力がかかり始めている。米長期金利は10日、一時10カ月ぶりの水準に上昇、日欧にも上昇の動きがある。世界的な景気拡大を受け、日米欧で金融政策が転機を迎え、正常化の流れが鮮明になるとの観測が浮上。このまま一本調子で上昇するとの見方は少ないが、投資家は市場の動きに過敏に反応するとみられ、当面変動が続く可能性がある。「新債券王」の異名を持つジェフリー・ガンドラック氏は9日、顧客向けに「米連邦準備理事会(FRB)は金融引き締めの時代に入った」と指摘。米長期金利が2.63%を超えると上昇が加速し、米株価を強く押し下げ始めるとみる。今の債券市場は思惑先行で金利に上昇圧力が働き、債券が売られている状態にある。だが、物価が上がらず、米欧中銀の利上げが進まないとみると、逆に債券が買われて、金利に低下圧力がかかる可能性がある。

4. 【経済】公的金融の「あり方」素通り 商工中金改革 政府の姿勢煮え切らず

前代未聞のずさんな経営で世間をあきれさせた政府系の商工中金の改革案がまとまった。これから4年で変革に取り組み、民営化すべきかどうか見極めるという。商工中金の組織のゆるみをただすのは当然だが、商工中金を含む公的金融はどうあるべきかという、より大きく本質の問題は置き去りのままだ。政情不安の国の投融資や需要予測が難しい長期プロジェクトなど、民間だけで取り組みにくい分野で政府系金融の役割はある。だが民間機関が多すぎると言われる中、政府系が規模や組織の維持にこだわれば、ひずみが生じる。これが今回の教訓ではないか。経産省や財務省は政府系機関に幹部OBが在籍し、結びつきが深い。省益を損ないかねない公的金融の大幅見直しには今も昔も慎重だ。2000年代に公的金融改革が進んだのは、小泉純一郎元首相のリーダーシップあればこそだった。

5. 【金融経済】ビットコインに試練 ETF上場不発で急落 米中、警戒強める

代表的な仮想通貨であるビットコインに対し、米国や中国の金融当局が警戒を強めている。米国の一部報道によると、ビットコイン先物を使ったETFに対し、米証券取引委員会(SEC)が否定的な反応を示した。これを受けてビットコイン価格は11日、再び急落した。ドル建て価格は午後1時すぎに2017年末以来となる1万2000ドル台後半まで下がった。ビットコイン価格は今年に入ってからは6日に1万7000ドル台を付けるなど復調していた。とは言うものの何を評価の元としてプライシングされているかが未だに良く分からないビットコイン。どうしても単なる投機対象にしか見えてこない。

6. 【国際2】米企業に勢い 12%増益 10~12月、資源・IT高い伸び 法人減税、期待大きく

これは米国株式市場にとっては安心材料となる。曰く「米主要企業の業績拡大が勢いを増している。2017年10~12月期の純利益は前年同期比で約12%増えたもよう。世界同時好況やIT(情報技術)サービスの普及により、資源・IT大手がけん引役となって2桁の増益率になる見込みだ。法人減税を控えた会計処理により、大幅減益となる金融機関も出そうだが、市場では減税を追い風に18年も企業収益の拡大が続くとの期待が大きい」という。企業業績があってこその株価上昇、今日から本格化する17年10~12月期決算の発表は要注目。米調査会社トムソン・ロイターのまとめによると、10日時点で米主要500社の10~12月期の純利益見込みは前年同期比11.8%増となった。増益率は7~9月期の8.5%を上回り、1~3月期と4~6月期に近い2桁に戻る見通しだ。

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