今朝の日経朝刊(11/6)早読み。オバマ前米国大統領は、米国大統領として広島を訪れてくれた。そして現役トランプ大統領も安倍首相とゴルフをしたり、食事を何度も共にしたりするなど、日米が今如何に緊密であるか、その本当の価値をきちんと受け止めるべきだと思う。我が国が単独で国際社会の中で平和の中で経済繁栄を続けられるのは、こうした霞が関官僚を含めた多くの外交努力の賜物であり、「JAPAN as No.1」のような発想で単独自立出来るものでは無いということを確りと認識しておきたい。さもないと、この国は結果として暴走する世論を作りかねないし、事実、過去にそれで戦争を始めた国である。それを挑発したメディアは今でも新聞を発行し、テレビ局を傘下に置き、おかしなニュース解説を続けている。右とか、左とかいう話では無く、この国の置かれた状態を客観的にニュートラルに評価する必要性は極めて高い。

1. 【1面】北朝鮮問題「解決する」 トランプ氏、
【総合・政治】トランプ氏、待遇厚く国賓並み、昼・夕食4回連続
【総合・政治】日米首脳、再びゴルフ 松山選手も参加
【国際】「強固な同盟」演出狙う 日米首脳きょう会談

5日より米国トランプ大統領が来日した。新聞記事を読むまでもなく、多くの報道で既に昨日の状況は皆知っているところだと思うが、つくづく思うのが、前回の衆院選挙で与党が圧勝していて良かったという事だ。もし、政権交代とか、政治的な混乱が起きていたら、このタイミングで今回のようなスムーズな運びには成らなかったであろうと思うからである。民主党政権時代、政府と米国のコネクションはズタズタに一旦切れた。311の時の原発対応についても、太いコネクションがあれば、諸般の事情をきちんと考慮した上で、もっと速やかな米国との協調が出来、原発被害は縮小出来ていたかも知れない。この島国の多くの人達は、国際社会の何たるかを知らずに、徒に偏向報道と呼ばれる情報だけを頼りに感情論に走り易い。客観的に見て、現在の我が国の置かれている状況は、単独孤立無援で泰然自若として居られる程には盤石ではない。それは安全保障のみならず、経済問題しかりである。オバマ前米国大統領に次いで、安倍首相が継続してトランプ大統領と蜜月を築けるのは、本質的にこの国にとって、どれだけ有益かを考えるべきだと思う。寧ろ、なぜ国賓待遇としなかったのか、誰が1国からは10年に一度などと決めたのだろうか?横田基地でトランプ大統領が最初に発したメッセージを、我が国はきちんと正面から斜に構えずに受け取り、真っ当な国際政治学者(居るのか知らないが)にでも評価して貰うべきだ。若しくは、ホワイトハウスのTwitterを自らきちんとフォローする、などだ。

2. 【1面】クールジャパン過半未達 戦略なき膨張 規律欠く官民

こちらの記事が一面トップの扱いなのは、編集委員のセンスを問いたくなるが、毎度毎度この手の話は酷いものだ。税金がただただ無駄に使われていく。新聞に掲載されている表が全てを記しているのか不明だが、計画達成の二つの内のひとつが「ラーメン店「一風堂」」だというのは、面白い。こちらはビジネスをきちんと日本でもしている。しかし、未達の多くは意図して宣伝等の効果を狙ってのバラマキと考えないで投資をしたとしたのであれば、非難の対象になるが、どう見ても成功する/させるという可能性を一風堂の話と同列に扱えるものでは無い気がするのは私だけか?ワクワク・ジャパン(日本のテレビ番組の輸出)が英語圏コンテンツの外国への輸出と同列に出来る訳がない。ビジネスの事前審査が頼りなさ過ぎる。

3. 【1面】マツダ、EVにロータリー技術 19年、米欧で投入

頑張ってるな、マツダという記事である。EVだ、完全自動走行だ、と徒に浮かれることなく、着実に、地道にエンジン技術を熟成させていることがよくわかる。モーターショーで発表された新エンジン技術も、エネルギー全体の効率ということを考えれば、EVに勝る可能性のある内燃エンジンだ。小型ロータリーエンジン搭載の電気自動車(EV)は航続距離について、現状のインフラでの親和性が非常に高い。そして小型で高出力のロータリーエンジンを発電専用に使うと非常に効率も上がる。マツダだから出来たことである。マツダの技術力を象徴したロータリー技術がEVで復活する。

4. 【総合・経済】EV普及 加速のギアは 中国先行、日本は出遅れ

どうしてこういう記事が出るのか、正に上記マツダの話と逆行している。EVと言ってもHVが最初で、これは日本が先行しているのは誰もが承知の話。また完全EVにどうやって電力を起こして供給するのかまでをトータルに考えない限り、EVが環境に優しいというのはまやかしに過ぎない。そういう奥の深い議論を望むのだが・・・。