【無料記事】FG Free Report メタバースの可能性を探る(2021年11月22日号抜粋)

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無料版の始めに

こちらは、Fund Garageプレミアム会員専用の「プレミアム・レポート」の再掲版記事です。公開から半年以上経った記事になりますが、当時の市場の空気と、普遍的な知見を皆様にお届けできれば幸いです。より最新の情報や個別企業の解説に関心をお持ちになられた方は、是非プレミアム会員にお申し込みください。

前置きが長くなってしまいました。ではこの後、「プレミアム・レポート 2021年11月22日号」の一部を無料抜粋という形でご覧頂きましょう。

———–<以下、プレミアム・レポートより抜粋>———–

日本的な感覚ではポテンシャルは評価し難い

日経平均を見ていても投資機会を逸するだけ

先週も日経平均株価は30,000円を目前にして一進一退の動き。海外投資家の動きが停滞してしまうと途端に動きが悪くなる

日本人としては残念ながら、日本市場にとっては非常に重要な海外投資家なのだが、彼らから見ると時価総額でも既に6-7%のウェイトしかない「日本株式市場」なので、現下の状況で二の次、三の次の放置されるのは致し方ない。彼らの目は米国企業の決算米国FRBの金融政策、当然景気動向にあり、米国企業が決算シーズンである。今月からのテーパリング開始が決まり、景気を左右するコロナの感染拡大が欧州から再度膨らんできたとなれば本国株でさえ動き辛く、ましてやその先の日本株となれば膠着しても致し方ない。

だが本来はこんな時こそ、

どっしり構えて自分のポートフォリオの見直しなどをしたら良い

のだが、余計なノイズを発する人も多く、投資家の心は揺れ動くので、何かジタバタしたいと思う投資家も多いようだ。だが私が現役でファンドマネージャーとして数千億円を動かしていた時から、短期のディーリングで大きな利益を挙げた人を知らない。それだけ「デイ・トレーダー」というのは難しいということだろう。

その傍らで自分でも驚いているのだが、プレミアム会員になるとご覧いただけるMFCL(My Favorite Companies List)の前進であるMF10Cのパフォーマンスは基本的に右肩上がりを続け、日米株のインデックスが約4割上昇に留まるところ、既に約2.4倍になっている。MFCLとしてから加えた銘柄を含めると、更にパフォーマンスは向上する。この結果のインプリケーションはとても大きい。

一見ズボラな投資スタイルに見えるかも知れない

が、そこはご承知の通り、ビジネス・トレンドの動向と決算状況だけは常にチェックは怠ってはいない。

基本的に分析に使う情報は「事実」「数値」。誰かが加工したり、解釈したりしたものはつかわない。私は

これが本来あるべき投資スタイル

だと考えているし、逆に言えば、こうする以外に高い投資収益を獲得する方法を知らない。

 

エヌビディアが時価総額でトップに躍進した

<FG Free Report では割愛>

エヌビディアも目指す「メタバース」

エヌビディアの決算に対する新聞記事のコメントは

「エヌビディアが発表した8~10月期純利益は前年同期比84%増の24億ドル(約2800億円)だった。主力のゲームに加えデータセンター向け半導体の販売拡大が続く。仮想世界「メタバース」を作り出すサービスへの注目も高い。」

と報じている。

僅かな行数と字数で書くのだから仕方が無いが

Facebookが社名変更して「メタ」に変わったのも、この「メタバース」を柱に据えることを目指しているから

であり、それはかつてGoogleが社名を現在のアルファベットに変えた時の想いと重なる。Googleのままでは検索エンジンの印象が強く、より広範な現在のビジネス・モデルをイメージさせないからというものだ。

<中略>

そのエヌビディアが「メタバース」という表現を今回の決算ではポロリと使った。実は同社はVR/AR技術という言い方はかねてよりしていたが、それがメタバースを意味していることを追認しているようなものだ。

それならばメタバースとは何かを知っておかなければならない。

ただここにも「ノイズ」が既に大量に出回っているのでよくよく注意をしておかないと評価出来ないだろう。

単語としてのメタバースはメタ (meta-) とユニバース (universe) の合成語。単語本来の意味は、

インターネット上に構築された仮想の三次元空間であり、利用者はアバターと呼ばれる自分の分身を介して仮想空間に入ることでその世界の探索・他の利用者とのコミュニケーションを図ることができる

というWikipediaでも紹介されているものだ。問題なのは、この説明で多くの人にとってイメージ出来るものは、ザッカーバーグがFacebookという名前をメタに変えてまでも目指そうとしている世界のごく一部でしかないということ。

私自身、皆さんにノイズを提供したくは無いので、まずはエヌビディア自身が紹介しているOmniverseについてのWebページをご紹介しよう。大丈夫、ちゃんと日本語で説明されている。ただ日本語ではあるけれど、カタカナ部分は分からないかも知れない。でも動画や画像を見て貰うだけでも印象は変わってくるだろう。

メタバースの可能性

メタバースを単なる「仮想空間サービス(アバターチャット)」だと捉えてしまうと、恐らくそのポテンシャルは評価出来ないだろう。日本では「会社に行くことが仕事」と考える文化が根強く、基本的に「成果主義」の欧米型発想とは根本的な発想が違うということを先ず最初に理解しておかないとならない。新型コロナウイルスの感染拡大始まった頃、日本でもリモート・ワークを率先して取り入れたのは外資系企業だった。一方で、外出自粛をどんなに呼びかけようとも、日本ではリモート・ワークが中々普及せずに「上司が出社するから…」と日系企業でのリモート・ワークは普及し辛かった。

アルファベット社のピチャイCEOは出来るだけ早期に社員をオフィスに戻したいと思っている1人だ。だがそれは出社することに意味があると思っているわけでは無く、

実際に顔を合わせて無駄話などをする中に、新しいアイデアの芽があると考えている

からだ。決して

「付き合い残業」や「上司が居るから仕方ない」

いう発想の日本社会のそれとは異なる。だとすれば、リモート・ワークで体現出来ない要素を実現出来るようにするにはどうするかを考えると「仮想空間サービス(アバターチャット)」というのも大きなソリューションになると考えられる。

次にマイクロソフトが解説しているメタバースについて「What is Microsoft’s Metaverse」という動画をご紹介しよう。

この動画の中でもひとつキーアイテムが登場する。それがゴーグルだ。ゴーグルと「手袋」のようなものを装着していると、仮想空間の中に自分が登場し、同じように他人が登場してくる。これは想像でしかないが、現実に存在するリアルワールドと、こうした仮想空間で、誰もが出入り出来る唯一の仮想空間がもし作られてそこを支配するプラットフォーマーが誕生したら、それは大変なことになるかも知れない。もしかすると、ザッカーバーグCEOなどは、そんなことを考えているのかも知れない。

因みに「Oculus Quest 2」というゴーグルをご紹介する。これはなんと「From FACEBOOK」と箱に書かれている通り、現在メタ社が開発したものだ。かく言う私自身、メタバースの可能性についてより体感したいと思い(これが私の従来からの投資判断の基礎である)、「Oculus Quest 2」を37,180円で購入した。

 

右肩上がりのビジネス・トレンド

アプライド・マテリアルズの決算から

<FG Free Report では割愛>

まとめ

ブラックフライデーとサイバーマンデーの意味はご存知ですか?

ブラックフライデーは

感謝祭(サンクスギビング:今年2021年は11月25日の木曜日)の為に故郷・実家に帰った(日本で言うならお盆休みやお正月のようなもの)人達が、感謝祭の翌日の金曜日に一斉に地元でお買い物をするために、全ての小売店が黒字になる日だから「黒字の金曜日」

という意味でブラックフライデーと呼ばれるようになった。

サイバーマンデーは

感謝祭(サンクスギビング)の為に実家に帰っていた人々が職場に戻る月曜日、2000年前後にアマゾンドットコムなどでお買い物をするには、会社の「常時ブロードバンド接続」されているパソコンを利用した方が早いし安いこともあり、「ブラックフライデー」を受けて月曜日に今度はネットで買い物をするから

こそ「サイバーマンデー」と呼ばれるようになった。

当時、まだ「ダイアルアップ接続」が主流だった米国の個人家庭のラスト・ワンマイルの状況が生み出した現象を譬えたもので、現在のようにどこでもスマホでも、Wi-Fiでもかなりな速度でインターネットに繋がる時代には本来全く関係がない世界観でもある。

メタバースを正しく理解する

さて、そんなことを感じているからこそなのか、急激に社会のキーワードに躍り出た「メタバース」についても、きっと10年後には当たり前になり過ぎて死語になっているのだろうと思ったりする。今の人達に「ダイアルアップ接続」とか、「ブロードバンド」と言っても理解されず、インターネットはWi-Fiで「そこら中にいつでもあるもの」に変わったのと同じだろう。「メタバース」の基本はVR/AR技術だ。

実はVR/AR技術は既に法人用途ではそれなりに実績を積みつつある。代表的な例がGoogle Glassで現在は「Glass Enterprise Edition 2」呼ばれる第2世代になっている。その眼鏡をかけるとリアルなものに被せるように視界に情報が飛び込んでくる。例えばナビゲーションが実際の景色重なるものや、設計図が横に映って修繕方法が分かるといったものだ。これらが更に磨きがかかって、アバターや仮想世界というようなものとも繋がる。何とも夢のような話なのだが、一番危惧していることはいい加減な情報や誤解が市場を席巻すること。この手の話は過小評価も駄目だし、過大評価も駄目だ

そういう状況を排除するためにはどうすればいいか。

最善策は自分で使ってみること。試してみることだ。

使い難いと思うかも知れないし、分からないと思うかも知れないし、或いは無用だと思うかも知れない。ただ自分で得た感触なり、知見なりで判断した場合、

それこそが自分にとっての投資価値を見極める一番の早道

だ。現在の市場にはノイズが沢山溢れている。後悔しない投資、成功する投資を続けるためには自分自身で使って試してみることが一番だ。

かつて講演会で最後にお年寄りの女性からこんな質問を貰って唖然としたことがあった。それは

「ミクシィの株は持っていても大丈夫ですか?」

というもの。どう考えてもその方がSNSの走りを楽しんでいるとは思えなかった。恐らく証券マンから上手く勧められて、その後に困ってしまったのだと思った。同じような事例は枚挙に暇がない。だが恐らく「メタバース」は来年の大きなテーマになるだろう。

その時、間違った判断をしないで済むためには、多少なりとも自らその世界に飛び込んでみるのが近道だ。

さもなくば、その手のものには手を出さないかのどちらかだろう。

———–<以上、抜粋終了>———–

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(編集:Fund Garage編集部)

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