2019年3月23日、NYダウ平均株価は460ドル安と急落しました。
このような時はどのように対応すればよいのでしょうか?

株式投資、特にハイテク株投資で利益を得るためには、技術ロードマップを投資の羅針盤にしてはいかがでしょうか?そうすれば、このような波を乗り越えて成果を得ることができる、また成長株をお買得価格で買う事ができる、というチャンスにもなります。

この記事では、今回の急落の背景とそれに対する考え方について整理しました。

NY市場急落の背景は?

先週開催されたFOMCでは、年内の利上げは見送る見通しが示され、FOMCメンバーによる政策金利見通し(ドットチャート)によれば、2021年に掛けて1回の利上げが実施される見通しということが伝えられた。

またバランスシートの縮小については、5月からペースを減速することが表明され、具体的には保有国債の毎月の縮小ペースを最大300億ドルから150億ドルに半減させるとされた。総じて、かなりハト派的な内容となり、これを受けて、短期金利市場では来年50%強の確率で利下げする可能性を織り込んだり、10年債の利回りが2.5245%と14カ月ぶりの低水準まで低下したりした。当然、株式市場はこれらを好感して上昇した。良い週末を迎えられる感じがしていた。

ところが週末、3月の米製造業活動指標が予想を下回ったほか、欧州や日本の指標もさえなかったことをきっかけに、米国の3カ月物財務省短期証券(Tビル)利回りと10年米国債利回りが2007年以来約12年ぶりに逆転、この長短金利の逆転がリセッション入りの兆候と受け取られて株価は急落した。

昨年秋にも同じような事態があった

昨年も長短金利逆転と騒いで株価が下落することはよくあったが、その時は確か2年債と5年債の利回りの逆転だった。だがBloombergニュースなどのWebページでも確認出来るが、22日の終値を見る限り、今回も一番よく注目されるべき10年債と2年債の金利は逆転していない。

  (出所:Bloomberg News)

気になる部分は、年間の利回り変化幅が5年債と10年債は39bps下落している一方で、期間の短い金利の部分が上昇しており、3か月ものが+73bps、6か月が+54bpsといったところだ。短期金利はご高配の通り、中央銀行が操作するFFレートがあり、利上げが続いた分だけ期間の短いところはそれに合わせるように上昇する筈。それ以外の金利は市場の債券市場の需給が決めるが、2年債以降になると中央銀行の金融調節効果は薄れ、市場そのものの評価になってくる。3カ月金利など、当然期間が短いのでFFレートの影響を強く受ける。

利上げは当面しないと宣言しても、利下げするまではFFレートの誘導目標の2.0%から2.5%という水準からそう簡単に離れはするまい。この低金利の中で、殊更3か月のTビル利回りと10年債利回りが逆転したと騒ぐことにどれほどの意味があるのかは正直言って分からない。ひとつ確かなことは、債券市場は10年債利回りが示す通り、景気の回復を期待はしていないということだけだ。昨年3%乗せと騒いだ時と、どこがどうファンダメンタルズが変わったのか、不思議と言えば不思議だと思わないだろうか?

マクロはそうかもしれないが、シリコンバレーの息吹は違うものを伝えている

ただそうした話の傍らでサンタクララでは「GPU Technology Conference」が行われ、シリコンバレーのCEOが実感している技術のロードマップの現状が示された。

FRBが利上げを中止しようと、その結果長短金利が逆転しようと、或いは欧州の景気が腰折れしているように見えようと、恐らくクラウド・コンピューティングのデータセンタが超低レイテンシーのサーバーをより多く欲していく流れは止まらないだろうし、自動運転を開発しているメーカーの動きも止まることは無いだろう。AIを開発し、より進化させ、それを人々がより多く生活の中に取り込んで便利になりたいという思いが消えるというのならば話は別だと思うが・・・。

きちんと確認したい技術のロードマップ

昨年、半導体関連株を中心にハイテク株は大きく年末に向かって売り込まれ、そして2018年4Qの決算発表の中で「悲観のし過ぎだった」と受け取られて、リバウンドした。背景にあったのは米中貿易摩擦であり、誰が言い出したのかしらないが、データセンタの設備投資の延期などの話だ。

ただそれは実需が無いからという話ではないということぐらい、技術のロードマップを追っている投資家やアナリストならば理解出来ていた筈だ。つまり、実際にはデータセンタの需要は増大することはあっても、AIや自動運転というような流れが止まらない限り、需要が減ることは無いという事だ。これは今回の「GPU Technology Conference」で、明確にシリコンバレーのCEOがコメントした。

技術のロードマップを見ていれば、急落にも慌てないで済む

 株式投資を市場インデックス(全ての株価から算出されるもの)からだけ考えるのならば、マクロを見ているだけで良いかも知れない。金利、為替、雇用統計、製造業景況感指数などなど全体観を持っていれば良いかも知れない。

でも本来の株式投資は、個別銘柄の積み重ねであり、その結果として市場インデックスがあるという前提で考えるべきものでは無いだろうか?森があって木があるのではなく、木が沢山あるところが森なのだという考え方だ。

そして木の成長を見て行く為には、技術のロードマップを押さえることが株式投資にとっては今も昔も大切なことだ。

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