個人投資家が投資のアイディアを得る機会の一つに展示会があります。

多くの方がネットの情報や雑誌などで投資対象を決めている、という話をよく聞きます。でもオーナーになりたいと思える会社、一緒に将来の夢を見ることができる会社をネットや雑誌からの情報だけで決める方がおかしくないでしょうか?

 

現在私が、株式市場の今後のトレンドを考えるうえで一番気になっている視点は、5Gとその周辺、応用展開がどんなところまで来ているのか? という事です。

 

まさにそれを自分の目で確認できるイベント「SEMICON Japan」が今週開催されます。ハイテク関連の今と未来を肌で感じてきたいと思います。

 

「SEMICON Japan」とは

まずはイベントのWebページをチェックしてみましょう。

 

そこには「マジックが起きる」と題されて、次のように説明されています。

「SEMICON Japan」は、半導体の前工程~後工程までの全工程から、自動車やIoT機器などのSMARTアプリケーションまでをカバーする、エレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会です。750以上の出展社が、最先端の製造技術を展示し、3日間延べ7万人近い参加者が、日本そして世界から集まります。新しい出会いとビジネス機会 – マジックをSEMICON Japanは参加者に提供します。」

 

要するに、半導体に関わるところのモーターショーのようなものです。ただ物がものだけに、ややマニアックなものに思われてしまいそうですが、ハイテク株投資を愛する者としては、モーターショーが自動車関連ビジネスの情報の宝庫であるのと同じように、ハイテク関連の今と未来を感じるには最適な年に一度のお祭りです。

 

SEMICON Japan(セミコンジャパン)の特徴は

1.半導体という一見わかりにくいものがわかり易く展示されていること

半導体製造工場を実際に見学に行ったところで、クリーンルームの中は滅多に立ち入れませんし、当然、実際のプロセスの具合など分かりません。

クリーンルームの見学会は以前何度も参加したことがありますが、あれを見ながら「ふーん、そうか、なるほど」などとコメントしている機関投資家見るたびに不思議に思っていました。

「何を見て感心しているのだろう? ただの大きな箱だけなんだけど」って感じでしたから。それに比べると、こうしたイベントは来場者に中身が分かり易いように展示が工夫されています。

 

2.国際間も含め企業比較がしやすいこと

「SEMICON Japan」では、平気で競合メーカー同士のブースが並んだりしています。

例えば、前工程ゾーンでは、東京エレクトロンとアプライドマテリアルズが並んでいるとかです。何が面白いかと言えば、単純に色んなことが比較し易いとうことがあります。

人(バイヤーや業界関係者)の入り具合もそうですし、説明員を掴まえて質問するにしても「隣の○○社ではこんなことを言っていてのですが、御社ではどうなんですか?」という質問もし易いということです。

 

「SEMICON Japan」で何を見たいか

冒頭でも書きましたが、一番気になっている視点は、5Gとその周辺、応用展開がどんなところまで来ているのか?ってことでしょうか。

 

もう殆ど死語になってしまいましたが「ブロードバンドの時代が来る」と言っていた時期がITバブルの後半以降にありました。

多くのハイテク企業が「ドットコム・バブル崩壊」で終わったという論評の中で、株価を下げたり、倒産したりしていった傍らで、情報通信革命の本番はこれからで、その鍵を握るのが「ブロードバンドの普及だ」と言われた時期です。

 

「ブロードバンド」などと言っても、今から考えると当時見ていた水準は、今の時代から見れば全然遅いし比べ物にならないレベルのものでしたが、通信の帯域幅が広くなることで起こる大きな変化に業界関係者は株式市場の悲観的見通しとは裏腹に鼻息がとても荒かったのを覚えています。

当時、株式市場がどうして「ブロードバンド」の流れに懐疑的であったかと言えば、その一番の理由は「キラーコンテンツが見えない」ということでした。

テレビでコメンテーターとして解説しても、講演会でお話しても、必ずと言っていいほど質問されました。勿論、私にだって当時分かりません。

でも、ひとつ言えたのは、欲深い人間の技術への要求は「より早く、大量のデータの送受信が出来る環境が来ることを望んでいる」ということです。画素の粗い、小さな写真を写メで送ることが精一杯の通信環境に満足していられるわけがないだろうということです。

そして現実にはどうなったでしょうか?

 

当時「キラーコンテンツが無いから、ブロードバンドなんて、IT屋の描く空想でしかない」と評していた株式市場の悲観論者の人達に、大いに懺悔でもして貰わないとならないぐらい、有線のみならず、無線接続までが当時の感覚で言えば「超ブロードバンド」になってしまいました。

鳴り物入りで登場したISDNは64kbpsでしたし、ADSLでさえも、初期は下りだけが1.5Mbps程度でしかありませんでした。それでも、それ以前の速度でさえも、インターネットの普及は進んでいったのですから。それが今では、1Gbpsの接続も光ファイバーを利用して普通に個人の住宅にまで提供されている時代なのですから。

余談ですが、「サイバー・マンデー」と最近殊更に取り上げられるようになりましたが、あれは米国で個人の自宅のインターネット環境がナローバンドのままの時、会社に行けばブロードバンド接続が出来るということで、感謝祭の後の初出社の月曜日、会社のパソコンからアマゾンドットコムなどで買い物をする人がどっと増えるからという時代の名残の筈です。ブラックフライデーというリアルの世界に対する、サイバーの世界の標語みたいなものでした。

今では逆に、コンプライアンスの問題があって、会社のパソコンで買い物なんて許されないかも知れないし、そもそも家のネット環境で充分に通信速度は得られるのですから。

 

今、米中貿易摩擦の問題もあって、ハイテク関連株、取分け半導体関連株には向かい風が吹いていますが、今ってその「ブロードバンド前夜」と同じような状況だと思うんですよね。通信環境が飛躍的に変わるという事は、半導体の需要は更に爆発するということに他なりません。

そのカギを握る移動体通信の世界がいよいよ4Gから5Gへと変わろうとしているということです。

 

先日、この分野の専門家の大学教授にちょっとお話をお聞きする機会があったのですが、確かに5Gについて流布されている情報の中には誤解もあるようです。しかし、10Gbpsを超えるような超高速通信やさらなる低遅延化、IoT/IoEの普及等に伴う多数の端末との接続への対応といった幅広い性能を提供するために技術革新が続いていることは確かなことです。

 

AIや自動運転といったテーマも、5Gの普及無しでは論じ切りませんし、実際に普及した段階で何がどうなるのかなんて、「ブロードバンド前夜」と全く同じで正確に分る人なんて居ないんだと思います。でも凄いことになるんだとは予想出来ますよね。

どんな夢が見られるのかを、多くの展示やプレゼンテーションを自分自身の目で見ることで、自分なりの絵を描いてみたいというのが、今回のSEMICON Japanへの期待値です。

きっと面白い発見があるだろうなとワクワクしています。

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