株式市場は時として後世に名前が残るような大幅な下落をすることがあります。そのような大幅な下落時にどのように対応するかが長期投資では非常に大切になります。

記憶に新しい大幅な下落は、2008年のリーマンショック、その前は2001年9月11日の同時多発テロからイラク戦争の時ではないでしょうか?

2001年の同時多発テロの時には現役のファンドマネージャーでしたが、その時にどのように考え、判断をしたかを振り返り、突発的な下落への対応方法の参考にしていただければと思います。

 

同時多発テロ発生前のシナリオは?

当時既に2000年4月から始まったITバブルの崩壊はかなり進んでおり、米国NASDAQなどは高値から約1/3にも下がっていたことから、そろそろ反転が始まってもおかしくないと備えを始めていました。

具体的には、雨後の筍のように出現したドットコム企業の整理は市場でかなり進んだと思われたので、逆に堅実にその中でもビジネスを拡大している企業への追加投資や新規投資を検討していました。

株価は下がっていましたが、インターネットを利用した新たなビジネスモデルの企業や技術革新のトレンドをリードしている企業には充分に投資価値があると思われたからです。

 

テロが起こって考えたことは?

衝撃の映像を観た当初は、正直、頭の中が真っ白になりましたが、テロだと分かったことから、1995年4月に起きたオクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件(911事件以前では、アメリカ国内での最悪の犠牲者が出た事件)後の出来事を調べるなど、米国がどう対応する可能性があるかを慎重に考えました。

当然、報復攻撃をどこかで仕掛ける可能性、すなわち再度イスラム圏との戦争が起こる可能性を考えました。ただ一方で、この事件を教訓として立ち上がるビジネスは何か、具体的には軍需産業や警備警戒システムなどですが、今まで目を向けていなかった産業の調査を開始しました。

 

テロの1週間後にアメリカ出張。そこで見たものは?

出張で一番確認したかったのは、米国の人々の911事件の受け止め方、メンタリティの変化です。定期的に渡米していましたので、定点観測的にも現地に赴いて人々と直接話すことで得られるものは多いだろうと思っていました。

投資判断に影響を与えたインプットは主に3つあります。
一つはセキュリティーの強化、二つ目は元に戻ろうとする力や団結力、そして三つめは、個々の企業活動への影響は限定的、ということでした。

 

セキュリティー強化の様子や団結力についてはこちらのブログもご覧ください。

 

また、事件そのものは大きな打撃をアメリカに与えましたが、人々の様子を見てアメリカは前よりも強くなったなと感じました。

 

それにより投資判断は変わったか?

変わらなかったことと変わったことがあります。

変わらなかったこと
検討していた企業、すでに投資をしていた企業については、一時的には影響を受けるがビジネスモデルが大きく変わることはない。株価が下がっても継続して保有する、ということです。

全般については、ショックを精神的に市場が乗り越えるまで、暫く時間は掛かるかも知れないが、間違いなくそれらは克服され、より強いアメリカが誕生するだろうと考えました。

フルスロットルまでとはいかないが、いつでもそうなれるように準備怠りなくしておこうと考えました。

変わったこと
単純にIT企業の中から優れたものを探そうという姿勢は変わりました。

間違いなく米国は報復戦争に向かって突き進むと思われたことから、軍需産業を投資対象と見るようになりました。

また各地でセキュリティー対策が強化されたことにより、多くの不便が発生し始めていました。空港の長蛇の列がその一例です。また全般に対テロ対策の強化が必至と思われましたので、それらに関係する産業や企業を見るようにもなりました。

 

ここでのポイントは2つあります。
1. 突発的な事象により株価が大きく下がってもビジネスモデル、収益モデルに変化がないのであれば、保有を継続すること。つまり株価で判断をしない、ということ。
2. 大きな事件は、様々な企業や産業に影響を及ぼすことがある。その影響がどの産業や企業に及ぶのかを良く検討する。

これについては、「風が吹けば桶屋が儲かる」もご覧ください。

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