Amazonの2月1日発表の決算を前に

今朝の米国株式市場は3市場揃っての大幅下落となったが、Amazonの株価は上昇した

今朝の米国株式市場は3市場揃っての大幅下落となったが、そんな中にあって、2月1日の引け後に予定されている決算発表を前に、投資家の強い期待から前日比+1.11%となる+15.63ドル上昇の1417.68ドルに駆け上がったのがAmazon.com Incの株価である。2月1日の決算発表を前に、今の同社の強さを考えてみる。

2月1日には決算が発表される

決算の見通しで言えば、フルフィルメントセンターの更なる拡充、TV show やオリジナル映画の作成、AWA(Amazon Web Service)の拡充、或いはインドでの拡大や第2本社の建設など、利益を圧迫する要因は沢山あるし、同社は四半期ごとの決算に一喜一憂するウォール街におもねる為に何かを諦めることは無いので、利益水準で同社の成長を追い駆けている投資家にとっては、必ずしもハッピーで予想通りの決算が発表されるとは限らない。更に言えば、AmazonGOなどのサービスも始めたところなので、Whole Foodsの件と併せ、ウォール街が予想もしないことを発表してくるかもしれない。でも、それがAmazonであり、それに付き合えれるかどうかが、Amazon株で利益を上げられるかどうかの試金石でもある。

ただ売上自体は年末ホリデーシーズンの消費動向や、或いはWhole Foodsの統合効果、Prime会員の伸長、そして何よりAWSの好調などで、大きな成果を示してくれる筈だ。AIスピーカーのEchoも健闘している伝えられている。

Amazon Web Serviceが収益を引っ張る

AWSが同社のCash Cow(ドル箱)であることは間違いない。既存の小売り事業に比べて大幅に高い利益率を生み出している。さらに、顧客基盤の拡大はトップラインを押し上げる可能性が高い。

ただMicrosoft MSFTのような競合の優位に立つために設備投資はこれからも続けないとならない。とは言え、第4四半期にアナウンスされた脅威検出サービス(Amazon GuardDuty)のような新製品は更なるAWSへの付加価値となる。

Amazon Primeサービスの魅力

Amazon のPrimeサービスの魅力については、Amazonの投資家には敢えて追加的に説明する必要は無いかも知れない。間違いなくPrimeサービスが同社の顧客囲い込み戦略の大きなカギであり、また大成功している事に間違いはない。同社が当初Primeサービスを始めた時の苦労や市場関係者のネガティブな反応は忘れることが出来ないが・・・。

ただプライム加入者のためのビデオコンテンツの構築に重点を置いて、そのプラットフォームでの支出が増加していることには前述したように注意が必要だ。

背景にあるのは、FCC(連邦通信委員会)の規制下にある放送局では、コンテンツへの縛りが強くなりすぎ、消費者(視聴者)を惹きつける番組制作が出来なくなっていることが挙げられる。例えば一例を上げれば、FCC規制下の番組では、お酒の入ったグラスを口元まで運ぶことは出来ても、それを飲むシーンは放映出来ないなどである。こうしたところにAmazonビデオなどのオリジナル番組の拡張する余地がある。

Internet of Things (IoT)

AlexaとはAmazonが開発したAIアシスタントであるが、Amazon Echoのみならず、サードパーティのデバイスにのせ、その中枢となる音声サービスのこと。Alexa自体はクラウドに構築されているため、ユーザーが増えれば増えるほど、Alexaは様々な話し方や語彙、パーソナルな好みを学んで絶えず進化を続けてる。故に、ドミナントで利用者が増えれば増える程、その能力は向上することになる。Alexaは既にデジタルホームのホストにも繋がっているが、例えば、Cloud Camというセキュリティカメラのサービスでは、住人が不在の時でも、Amazonの配達者が荷物を中に置いていくことを可能にしている。また近時買収したワイヤレス・セキュリティ・カメラの技術によって、よりコネクティッド・ホームのサービス展開を有利に進めることが出来るだろう。

バリュエーション指標で見たら高い株価

Amazonの株価をバリュエーション指標でみて「高い」という人がいる。でも、バリュエーション指標で見て、同社が割安になったことは過去に一度も無い。少なくとも20年近く同社をフォローしている私の記憶には無い。常に割高と言われながら株価は上昇してきた。何故なら、ジェフベソズという人の発想の基本は、消費者にInovativeな利便性を提供することであり、株価を上昇させることではない。だからこそ、市場の期待を裏切るような四半期決算発表を平気でやってのける。ただそれが常に何か次の驚きへの布石となっていた。

来たる2月1日に2017Q4の決算を発表する。内容は蓋を開けてみないと分からない。つまり楽観的になっているウォール街のアナリスト達をその場で満足させる内容を発表してくるのか、或いは暫くの間「Disappointed result」と言わしめるのか、それは今現在ではGod Knowsだ。ただだったとしても、このドラマはまだ当分終わりそうにはない。