アクティブ運用は本当に駄目なのか?

アクティブ運用は本当に駄目なのか?

先日、某メガバンクのカウンターで売れ筋投信のリストを見せて貰うと、上位は殆どすべてインデックス投信になっていた。一部にリートの毎月分配型投信も入っていたが、まあ見事なまでにαリスクは取らない品揃えが上位を成していた。

今、何が起こっているのだろうか?ファンドマネージャーは皆滅んだのか?

昨今アクティブ運用のが衰退の一途を辿っているということは紛れもない事実であるらしい。その第一の理由は、先日も日経新聞のコラムにあったが、次のような考え方がアクティブ運用と呼ばれる投資信託離れの理由の根幹の一つと言われるからだ。それ曰く引用すると「インデックス運用の有効性は「どんな優秀な運用者も長期的には市場平均(株価指数)に勝てない」という現代ファイナンス理論に裏づけられている。市場が十分効率的なら、好決算など株価を動かす情報は瞬時に株価に織り込まれ、先回りは難しいと考えるからだ」というものだ。

サラッと読み流すと、“現代ファイナンス理論”を引き合い出して理由付けされているように見えるので、そのままを信じてしまいそうになる。確かに現代ファイナンス理論にはこの類の記述の部分があるので、そこだけ“カット&ペースト(切り貼り)”するならそれ自体に嘘は無い。しかし、もう一度読み返してみて欲しい。諸兄もご存知の各種資本市場は、ここで言われる通り「十分効率的で、好決算など株価を動かす情報は瞬時に株価に織り込まれ、先回りは難しい」というような市場だろうか?そして、そもそも運用するとは、先回りして決算発表を待ち伏せして収益を上げるようなものなのだろうか?

恐らく教科書的に「効率的市場仮説」と呼ばれる理論を背景とした分析だと思われる。ただ学究的な大学での学問が必ずしも実務にそぐわない場合があるのは現代ファイナンス理論も例外ではない。市場情報に関する実務経験の不足や、個々の現代ファイナンス理論に関するリテラシーレベルの違いによるところも勿論影響していると思うが、そもそも市場を動かすレベルの全ての情報は即座に情報メディアには届かない。よって実際の市場は、まず情報伝達面において効率的であるとは言えない。

それはすなわち企業の財務状況に関する情報であったり、或いは新製品に関する情報であったり、更に言えば、利用可能になるかどうか瀬戸際(許認可申請の適否を含めて)まできている新技術の開発状況などが該当する。そんな機微情報が簡単に情報メディアにダラ漏れにはなる筈もない。また、行政上の決定事項、規制緩和や許認可の状況などもこれらに当たると言えるが、言わずもがな、これらも都度即座に情報メディアに届くことはまず有り得ず、仮にもしあったとしてもインサイダー情報取扱規定などにより、厳格に管理されている。つまり「市場が十分に効率的なら・・・」という前提を置く議論は議論としては面白いが、残念ながら現実は「市場は十分に効率的ではない」。と言うより、そもそも市場は効率的でありようがないのである。

 株式市場では、低コストで指数に連動した成果を目指すパッシブ運用が主流になってきた。だが多様な価値観がぶつかり合い、適正価格を見いだす市場機能が十分に発揮されるには、ファンドマネジャーが銘柄を選ぶアク