アマゾン依存強める米政府

アマゾンが単なるe-commerceの会社だったのは過去の話。その「単なるe-commerce」という捉え方にも無理があって、或る意味では「物流インフラ企業+インターネット」という理解をしないと見誤った評価をしてしまうのだが、今や更なる進化を遂げているというのは、知る人ぞ知る話。

WSJの記事からの引用だが「17年のAWS事業は売上高170億ドルから43億ドルの営業利益を得たのに対し、北米事業は売上高が1060億ドル、営業利益が28億ドルだった」という。AWS事業、すなわちクラウド・ビジネスの方が、営業利益的には既に倍近くまで大きくなっている。ただ、これにも北米事業のP/Lのより詳細な分析をしないと、またまた誤解のもとで、決して単純に利益率の低いビジネスをしている訳では無いといけないのだが。何せジェフベソズの研究開発や投資にかける費用は、決してウォール街の四半期毎の決算に汲々とするアナリストを喜ばせようとは気にもかけていないのだから。それを話し始めると、またまたややこしくなるのでここでは避ける。

そんな話は良いとして、トランプ大統領が繰り出す鉄砲は突然変なところに撃たれるもので、それが当たったアマゾンについては、目下のところ株式市場は右往左往している感じだが、大統領が鉄砲を撃つ傍らで、連邦政府にとって、より益々アマゾンは不可欠な存在になっているというWSJの記事をご紹介する。

私も個人的にアマゾンのクラウド・サービス、Amazon Driveを利用している。家族の写真や大事な書類は全てクラウドで保管している。デジタル以前に撮った写真やビデオも、全てデジタル化サービス(富士写)を利用してデジタル・データにして保管した。これで所謂「大切な思い出」の類は、すべてCIAと同じセキュリティ・レベルで保管されたことになる。地震も津波も怖くない。

そんな利用をしながらつくづく思う事は、このクラウド契約は一度済ませたら、契約先を変えるなんてことは、データ量の正比例して、というよりは指数関数的に比例して離れられなくなるということだ。たかがデータの移行や整理、されど移行や整理であり、もしそうした呑気な使い方以上に一度取り組んでしまったら、「クラウドを変えるぞ」なんて言ったら、技術者たちはみんな悲鳴を上げるだろう。これこそWinner takes everythingの典型だ。

そのアマゾンのクラウドに既にCIAが入り、今度は米国防総省も入るという。任期(今年は中間選挙)がある大統領(再選出来たとしてもあと6年)が何を言おうと、その存在感はより絶大なものへと変わって行っている。あらためてアマゾンって凄い会社だと思う。

アマゾン・ドット・コムは最近、トランプ米大統領の批判にさらされている。だが同社はトランプ氏の裏庭で静かに大口の顧客を獲得している。連邦政府だ。