米国での諸々のイベントを前に、市場は慎重姿勢を継続し続落

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今朝のマーケット情報
日経平均23,291.97円-337.37円(01/30) ドル/円108.83円
NYダウ26,076.89 -362.59 NASDAQ総合7,402.48 -64.03

今朝の日経朝刊(1/31)早読み。今朝の米国市場は続落。NYダウの下げ幅は362ドルを超え、2日間の下げとしては昨年5月以来最大。一方で米10年債利回りは2014年4月以来の高水準を付けた。企業決算や米金融当局の政策決定、米大統領の一般教書演説、主要経済指標などを控え、この日の市場には慎重姿勢が広がった。またアマゾンとJPモルガン・チェース、バークシャー・ハサウェイが米国内従業員へのヘルスケアサービス提供に向け3社共同で取り組む計画を発表。これを受けてヘルスケア関連株は軒並み売られた。逆にアマゾン株は値上がりしている。また時価総額で世界最大のアップルは、3カ月ぶり安値に下落。

1. 【投資情報2】村田製、純利益5%減 4~12月、スマホ部品量産苦戦
【投資情報2】HOYA、純利益20%増 今期、半導体関連伸びる
【投資情報2】アルプス、純利益45%増 今期、スマホ部品が好調
【投資情報2】オムロン、純利益52%増 4~12月、制御機器けん引

本日の投資情報面、主力の電子部品メーカーの決算が並ぶ。村田製作所を除いて各社純利益増加。HOYAは半導体回路を描くのに使うマスクブランクスが好調と一見背景が違うようにも見えるが、その半導体を使う主体はスマホが大きく占めることは論を待たない。村田製作所の決算が不調に見えるのはスマホ向け最先端部品の量産に苦戦し、関連費用が膨らんだ結果だ。主力の積層セラミックコンデンサーは伸びたが、補えなかった。これは最先端技術でドミナントの部品を担っている同社には時々四半期ベースでは発生する事象。心強いことに同社の藤田能孝副会長は同日の会見で、減産を部品メーカーに通達したと伝わった「iPhoneXの(生産量の)減少は既に織り込んでおり、業績予想に与える影響はない」と述べたこと。

2. 【投資情報2】東エレク・アドテスト、業績拡大 けん引役交代で息長く 好採算 DRAM向け成長

半導体製造装置各社の業績が好調だ。東京エレクトロンが30日発表した2017年4~12月期連結決算は純利益が同期間で10年ぶりに最高。アドバンテストは18年3月期の連結営業利益予想を上方修正し、10年ぶりに200億円台を回復する。需要のけん引役はNANDフラッシュメモリーからDRAMに交代しつつあり、息の長い業績拡大となる可能性がある。DRAM向け装置の需要が伸びる背景には、3次元化で大容量化が進むNANDに比べDRAMの微細化が遅れていることがある。DRAMはスマホやデータセンター向けなどで需要が伸びる一方、記憶容量を確保するため生産数量を増やす必要があり、それに伴い装置需要も拡大している。用語としてNANDフラッシュメモリーが不揮発性(電源を供給しなくても記憶を保持するメモリ)、DRAMは揮発性(電源を供給しないと記憶を保持しないメモリ)というのがポイント。

3. 【総合2】適温相場に変化の兆し 日米で金利上昇、株安進む ドル安・原油高が起点に

曰く「好景気のなかで低金利が続いて株高を支える「適温相場」に変化の兆しが出てきた。米インフレ期待の高まりで米長期金利が足元で急上昇。日本の長期金利にも波及し、日米で株安が進行した。米長期金利上昇は資産運用の基本となる米国債の価格下落を意味し、急激な変化は金融市場の波乱要因になる」という。これには是非昨日Fund Garageにアップした「この程度で”急速な円高”と騒ぐ必要はあるのか?」も一読頂きたいが、もし本当に適温相場という概念でいたのなら、そんなぬるま湯は続くものでは無いのは自明。足許の変調の原因は29日の欧米市場でECBの金融引き締めを巡る思惑から欧州債が売られ、米債売りに連鎖したことがきっかけ。米10年物国債利回りは一時2.7%台と2014年4月以来およそ3年9カ月ぶりの高水準をつけ、日欧の金融正常化が早まるとの観測が強まり、ドルが円やユーロに対して売られたこと。ポイントはファンダメンタルズの変化をどう見るかだ。

4. 【総合2】日経平均続落、5日で800円超 投資家の不安心理強く

ポイントは同じ前述の通りだが、昨日の株式市場では米長期金利の上昇をにらみ、金融市場の動揺を警戒した売りが広がった。低金利による運用難で世界の投資家は株式市場に資金を振り向けてきたが、金利上昇が続くなら高値圏にある株式を買う理由が乏しくなる。米ダウ工業株30種平均は29日に昨年9月以来の下げ幅を記録し、30日も一時、300ドル下げる場面があった。日経平均株価は30日、2018年に入ってからの安値水準を付けた。残念ながら、今朝の米国株式市場もまだ大きく下落している。

5. 【総合2】「匿名コイン」悪用されやすく コインチェックが取り扱い 金融庁、監視体制を調査

580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が流出した仮想通貨取引所コインチェック(東京・渋谷)はMonero(モネロ)、Z(ジー)キャッシュなど3種類の「匿名コイン」を取り扱う。取引履歴を追跡できない特徴があり、マネーロンダリング(資金洗浄)などに使われる可能性が指摘される。業界有数の規模なのにコインチェックが金融庁への登録を果たせない理由の一つが匿名コインの存在だ。ビットコインなど通常の仮想通貨はネット上に取引の履歴が残るが、匿名コインは取引データの変換などで誰が誰に送金したのかが分からなくなる。第三者に取引内容が知られないのが利点で一定の需要があるが、マネーロンダリングや税金逃れなどに悪用されやすい。

6. 【金融経済】ヘッジファンド復調 17年収益率、4年ぶり高水準 指数連動型には見劣り

ヘッジファンドの運用が持ち直している。2017年の運用収益率は世界的な株高を支えに8%強と4年ぶりの高い水準となった。運用資産の残高も3兆2000億ドル(約350兆円)と最高を更新した。米調査会社ヘッジファンド・リサーチ(HFR)によると、業界全体の運用収益を示す「加重総合指数」はプラス8.7%と、16年の5.4%からプラス幅を広げた。13年以来の高い実績。17年は14年ぶりに全ての月でプラスの利回りだった。ただ株式型のヘッジファンドが業界全体の運用改善をけん引したとは言え、収益率は株式運用の基準とされるMSCI世界株指数(ドル建て)の22%を下回った状態では一般に割高な運用手数料を正当化しにくい。非伝統的金融資産のアセットクラスに分類されるオルタナティブ運用へは一定のニーズがあるのも事実、指数の棒立ちが一服するかどうかが業界の明暗を握る。

7. 【企業総合】独VW 2年連続首位 17年世界販売 日産3社連合が2位 中国・新興国 成長取り込む

自動車大手の2017年の世界販売実績が30日、出そろった。中国など新興国の成長を取り込んだ独フォルクスワーゲン(VW)が2年連続で首位となり、16年に三菱自動車を傘下に収めた仏ルノーと日産自動車の3社連合が前年の3位から2位に浮上した。トヨタ自動車も過去最高になったが、中国市場でライバルに後れを取り6年ぶりに3位に後退した。新車販売台数自体が米国を追い越した中国市場で長年の歴史を持つVWが有利に戦えるのは事実。中国市場でどう戦えるかが今後の試金石になる。