ビットコインは値を戻したのだとしても、仮想通貨への投資は慎重に

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今朝のマーケット情報
日経平均23,631.88円0円(01/26) ドル/円108.76円
NYダウ26,616.71 +223.92 NASDAQ総合7,505.77 +94.61

今朝の日経朝刊(1/29)早読み。週末非常に気になって動向を注視していたのは今朝の1面記事にもある「コインチェックの顧客資金流出問題」。仮想通貨NEM(ネム)を保有する約26万人全員に日本円で返金すると発表し、ビットコインなども値を戻しているようだが、週末あらためて仮想通貨について勉強してみて、私は仮想通貨への投資家は今一度仮想通貨とは何たるかを、「フィンテック」や「ブロックチェーン」というような旬なカタカナの話ときちんと切り分けて考えるべきだろうと思う。まずはどうして仮想通貨が高いボラティリティをもって値上がりするのかという根源的な問題。次に、法整備を含むインフラの確からしさは是非とも納得して投資すべきだと思う。金融人の常識からすれば、顧客勘定がシステムとして保全されていなかったというのは何とも摩訶不思議な話だからだ。きちんと妥当な保全策が取られているにも拘らず、違法なハッキングなどにより流出したのとは大きく意味合いが異なる事案であるからだ。

1. 【1面】コインチェックにきょう改善命令 金融庁、仮想通貨流出うけ

金融庁は外部からの不正アクセスで約580億円分の顧客の仮想通貨が流出した仮想通貨取引所大手のコインチェック(東京・渋谷)に対し、29日に業務改善命令を出す。不十分な安全対策で多額の顧客資産が奪われた事態を重視し、再発防止や抜本的な体制強化を求めるという。週末、本「Fund Garage」の中でも「コインチェック事件と同社大塚COOの著書」というタイトルで本事案の問題点について概括したが、問題はコインチェック(東京・渋谷)のような登録審査中の「みなし業者」も含めて、登録業者は顧客資産と自社の資産の分別管理やシステム上の安全対策を厳しく求められる必要があると思われる。取引所という呼称ながら、実際は顧客の資産を預かる位置づけになっており、分離勘定による顧客資産の保全は金融事業者としては当然の課題。技術的に難しいからOKでは済まされまい。

2. 【総合・経済】検証マイナス金利 マネー向かった先は 銀行、不動産融資増える 企業、成長投資伸び悩み

日銀が緩和マネーを市中に循環させ景気回復を狙った、国内では初めてのマイナス金利付き量的・質的金融緩和政策の導入を決めて、29日で丸2年となる。マネーは実際、どこに向かったのかを追跡するという記事だが、資金需要の偏りという金融緩和だけではいかんともしがたい課題が浮かび上がってきたという。当然だと思う。確かに教科書的には、マイナス金利にすれば銀行が集めた預金を日銀に預けて法定準備預金額を超えた分の一部については日銀に0.1%の利息を払わねばならないより企業への貸し出しなどを増やすようになるという仮説は成り立ち、企業が設備投資などをしやすくなり、お金が有効に使われる好循環が生まれるのかも知れないが、それは銀行が貸し渋り状態に陥っている時に通じる話であり、企業の内部留保が膨れ上がっている段階では、この理屈は机上の空論とも言える。市場の効率的仮説などにも通じるが、金融政策が銀行員の日常業務への姿勢に影響を与えていない限り、期待通りになるのは難しいだろう。何故なら、彼らは常日頃から必死で貸出先拡大に金融政策とは関係なく必死に働いているのだから。

3. 【法務】「ライツ・イシュー」再び関心 手法工夫し資金調達 ADワークス、行使価格割引なし

国内では2009年から使えるようになったが、業績不振企業の利用が目立つとの批判を受けて規制が設けられ、ここ数年は下火だった「ライツ・イシュー」と呼ばれる資金調達手段が再び動き始めているという。ライツ・イシューとは、株主割当増資の一種で「ライツ・オファリング」ともいう。既存の全株主に対し、新株を買う権利(新株予約権=ライツ)を無償で割り当て、株主は権利を行使して決められた金額で新たな株を取得するか、権利行使をせず新株予約権を市場で売却することができる。株主が権利行使しなかった予約権を証券会社が取得して行使する「コミットメント型」と、そうした取り決めがない「ノンコミットメント型」があり、前者は企業が確実に資金を調達できる一方、後者は調達額が想定より減る可能性がある。債務超過により上場廃止の瀬戸際にあった東芝でも検討されたが、実際に選んだ手法は海外投資家を引き受け手とする第三者割当増資だった。国内投資家相手にさらに普及できるかどうかは、通常の公募増資やIPOも同様だが、何より発行体が資金使途を明確にし、それに妥当性があることが求められると思われる。

4. 【1面】楽天、損保に参入 顧客データ活用 野村系を買収

曰く「楽天は野村ホールディングス(HD)傘下の損害保険会社、朝日火災海上保険(東京・千代田)を買収する。400億~500億円を投じ、今夏をメドに完全子会社化する。楽天が持つIT(情報技術)や9000万人超の顧客データを生かし、新しい保険商品を開発する。金融とITを組み合わせた「フィンテック」の普及で、膨大な消費者データを持つネット企業が金融業界の一翼を担いつつある」という。フィンテックの台頭で、ネット企業が金融業界に相次ぎ参入している。対話アプリ大手のLINEは資産運用サービスへの参入を発表。ヤフーもAIを活用して運用する投資信託の販売を始めた。海外では膨大な顧客データを持つ米アマゾン・ドット・コムや米グーグルも将来的な競争相手になるとして既存の金融機関は警戒を強めている。

5. 【1面】内閣支持上昇 55% 「脱時間給」法案は賛否拮抗

日本経済新聞社とテレビ東京による26~28日の世論調査で、安倍内閣の支持率は55%と昨年12月中旬の前回調査から5ポイント上昇した。政府が通常国会に提出する働き方改革関連法案で、働いた時間ではなく成果に応じて賃金を払う「脱時間給制度」を導入することに賛成が42%、反対が39%と拮抗した。