米金利上昇に踊る金融セクターと、反対に半導体指数下落に揺れるナスダック

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今朝のマーケット情報
日経平均23,940.78円-183.37円(01/24) ドル/円109.19円
NYダウ26,252.12 +41.31 NASDAQ総合7,415.06 -45.23

今朝の日経朝刊(1/25)早読み。米国株式市場は値動きが荒い展開の後、まちまちで引けた。S&P500はほぼ横ばい、NYダウは小幅に上昇、一方、ナスダック総合指数は下落した。ドル安に伴う米国債利回りの上昇を背景に、米株市場では銀行株に買いが入った。S&P金融株は0.68%上昇し、主要セクターの中で上昇率が最大だった。一方、フィラデルフィア半導体指数は2.31%下落。テキサス・インスツルメンツなど半導体銘柄が売られ、ナスダック総合を押し下げた。

1. 【1面】働き方改革、中小1年猶予 残業規制と同一賃金 厚労省、法対応に準備期

厚生労働省は働き方改革関連法案の柱である時間外労働の上限規制と同一労働同一賃金の実施時期について、中小企業は現行の予定からいずれも1年延期する方針を決めた。残業規制は2020年度、同一賃金は21年度とする。大企業も同一賃金の適用時期を1年遅らせて20年度とする。労働者の賃金表を見直すなど企業の準備に時間がかかることに配慮する。法案は残業時間に年720時間までの罰則付き上限規制を設けることや、正規と非正規で不合理な待遇差をなくす同一労働同一賃金の実施、働いた時間でなく成果で評価する「脱時間給制度」の創設が柱。ただ不思議に思うのは、物理的に仕事量が減らない限り、必ずどこかにそのしわ寄せは行く筈だということ。産休や育児休暇にしても、ヘッドカウントは部署で減らされないので、現場の「残された者」にしわ寄せが行っているのが現実。組合員は帰れても、非組合員は帰れないという実態などはよく調査する必要があると思う。

2. 【1面】GE、赤字1兆円 電力不振、保険も重荷 10~12月

米ゼネラル・エレクトリックが24日に発表した2017年10~12月期決算で最終損益が98億2600万ドルの赤字(約1兆円、前年同期は34億8600万ドルの黒字)となった。保険事業の評価見直しによる特別費用を計上したほか、人員削減などのリストラ費用も膨らんだ。電力事業が不振で、米製造業を代表するGEの苦境が続いている。四半期での1兆円を超える赤字は15年1~3月期に金融事業縮小に伴う費用を計上して以来。イメルト前CEOの後を継いだジョン・フラナリー現CEOは、前任者時代の問題をすべて排除しようと躍起だと言われているが、GEがGEでなくなるという批判があるのも事実ではある。

3. 【総合1】円高、黒田発言後も収まらず 一時109円台、海外勢に緩和縮小観測

今朝のドル円は109円13銭前後。黒田日銀総裁が23日に金融緩和の出口を否定したが、海外勢の円買い需要は根強い。米財務長官のドル安容認発言もあって一段とドルは売られた。これを受けて前日の日経平均株価は2万4千円を割った。年明け以降、円相場は日銀の緩和縮小を先取りしようとする一部投資家の売買に振り回されてきたが、冷静に考えて、今の状態ではインフレ率目標を弄らない限り、緩和姿勢を変えることは難しいだろう。ここは拙著でも書いた通り「投資は常識で考える」という原点に返るべきところと思う。

4. 【経済】輸出 強まる景気拡大効果 中国向け過去最高 10~12月、GDP1.5ポイント押し上げ

輸出の景気押し上げ効果が拡大している。財務省の貿易統計をもとにした民間調査機関7社の予測によると、2017年10~12月期の輸出は実質経済成長率(年率換算)を1.5ポイント押し上げる。7~9月の1.0ポイントを上回る。貿易統計によると、17年10~12月の輸出額は20兆9166億円と、リーマン・ショックが起きた08年7~9月以来となる20兆円台を回復した。中国経済の減速で輸出が落ち込んだ16年4~6月から1年半で2割増えたことになる。地域別に見ると中国向けは4兆2411億円と過去最高となり、14年7~9月以来、3年ぶりに米国向けを逆転した。

5. 【金融経済】米税制改革 金融も投資増 JPモルガン、5年で2.2兆円 400店新設・4000人雇用

米大手金融のJPモルガン・チェースは23日、米税制改革を踏まえ、米国に今後5年で総額200億ドル(約2兆2000億円)を投資する計画を発表した。新店舗を400カ所開き、中小企業向け融資を40億ドル積み増す。4000人を新たに採用し、一部行員の時給を平均10%引き上げる。攻めの経営姿勢への転換を前面に打ち出した。米銀は直近の2017年10~12月決算では、税制変更に伴う一時的な調整費用が生じ、収益押し下げに働いた。だが、18年以降は法人税率の引き下げなどが追い風になり、「攻め」の姿勢を強める公算が大きい。ダイモン氏は「将来への投資を推し進める」とも話している。一方、日本のメガバンクはおしなべて統合以来の大規模なリストラを計画している。人員や店舗を巡る日米の大手金融の取り組みの違いが鮮明になりそうだ。

6. 【国際2】クアルコムに制裁金1350億円 欧州委、スマホ部品販売で

EUの欧州委員会は24日、半導体大手の米クアルコムに9億9700万ユーロ(約1350億円)の制裁金を科したと発表した。スマートフォンなど携帯端末の無線通信を制御するベースバンドチップの販売を巡って、公正な競争を妨げ、EU競争法(独占禁止法)に違反したと判断した。欧州委によると、クアルコムは主要顧客だった米アップルに対し、「iPhone」などの部品にクアルコム製品を独占供給する見返りとして、値引きなどの形で「数十億ドル」の金銭を支払っていた。支払いは2011年から16年まで約5年半にわたったという。ただクアルコムは当時、既にベースバンドチップの世界市場で9割超のシェアを占めており既に独占していたという事実もある。

7. 【企業総合】日本電産が最高益 4~12月、16%増 車載向けに注力

日本電産が24日発表した2017年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比16%増の947億円だった。同期間として最高益を更新した。主力のモーターは電気自動車などの車載用や省エネ家電、ロボット、開発中のドローン用の4分野で引き合いが急増している。引き続きこの分野に経営資源を集中する。かつて主力だったハードディスク用モーターの売上高はピーク時に6~7割を占めていたが、なんと今は13%となった。大きく事業構造が転換していることは注目に値する。

8. 【投資情報】テルモ、14%増益に上振れ 今期営業、カテーテルけん引 2年ぶり最高更新

テルモの2018年3月期は連結営業利益が前期比14%増の870億円程度と従来見通し(7%増の820億円)を上回りそうだ。2年ぶりに過去最高を更新する。世界的に高度医療が拡大し、カテーテル(医療用細管)や脳血管治療機器といった利益率が高い医療機器が伸びる。売上高は12%増の5800億円程度になる見通し。従来予想を50億円上回る。けん引するのはカテーテルだ。テルモはカテーテルが含まれる心臓血管事業が売上高全体の約半分を占める大手。同事業は今期、2割程度の増収になりそうだ。