年末年始で投資家マインドに大きな変化は無かったようだ

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今朝のマーケット情報
23,506.33円+741.39円(01/04) ドル/円112.70円
NYダウ25,075.13 +152.45 NASDAQ総合7,077.91 +12.38

今朝の日経朝刊(1/5)早読み。年初大発会が上昇した年は2/3の確率で通年でも株価は上昇するという。今朝も欧州株式市場が2017年12月のユーロ圏のサービス部門購買担当者景気指数(PMI)が7年ぶりの高水準を記録したことを受けて続伸した流れを受け、米国株も上昇して帰ってきた。地政学的リスクの具体化以外に、目先株価を下押しする要件はあまりなさそうだ。すなわち、新年に入っても投資家マインドに大きな心変わりは無かったという事である。

1. 【1面】株高6年持続力試す 大発会、日経平均26年ぶり高値 時価総額、初の700兆円
【総合2】日経平均高値 半導体・素材がけん引 成長求めマネー循環

今年の大発会は日経平均株価が昨年末より741円(3.3%)上昇し26年ぶりに23,500円台を回復し、大発会としては2年連続の上昇となった。何はともあれ大発会の大幅上昇は良いことだ。昨年までの10年間でみると、大発会に日経平均株価が上昇した6回のうち、4回は年間でも上げた。原動力はSUMCOなど半導体の関連企業や素材メーカー。また日本株は昨年まで6年連続で上昇し東証1部の時価総額は初めて700兆円の大台を超えたという。株高の直接のきっかけは年始に発表された米中の景気指標。米国の17年12月の製造業景況感指数は市場予想を上回り、中国の12月の非製造業購買担当者景気指数は14年8月以来の高水準だった。IMFによると18年の世界経済の予想成長率は3.7%と前年比で0.1ポイント上昇する。日本は17年9月に「いざなぎ景気」(65年11月~70年7月)を超える景気拡大局面に入り、米国も過去最長の景気拡大(120カ月)に挑んでいる。日経平均は最高値を付けた89年まで12年連続で上昇した。6年連続の上昇はバブル期以来の記録となる。株価上昇を喜ばない向きはアベノミクスの成功を良しとしない野党の一部だけだろう。

2. 【総合2】「CPU安全性に穴」波紋 インテル製などにリスク IT機器全体に懸念

昨日既報の通り、全てのスマホやパソコンの「頭脳」にあたるCPUの安全性問題が波紋を広げている。情報を読み取られる懸念があり、CPUはIT機器の基幹部品であるだけに潜在的なリスクの深刻さを指摘する声は多い。問題の発端は、英技術メディアのザ・レジスターがインテル製CPUに設計上の欠陥があると2日夜に報じたこと(だから昨朝にはお伝え出来た)。インテルは3日にこの報道を否定し「特定のCPUの設計の欠陥やバグではなく、AMDやARM、(MSFTのような)OS企業なども含めて産業全体で対策に取り組んでいた問題だ」と説明。グーグルは「これらの脆弱性はAMD、ARM、インテルなど多くのCPUやその上で動作しているOSなどに影響する」とした。MSFTは「これまでに攻撃が確認された事実はない。半導体メーカーと協力し、クラウドサービスへの対策や『ウィンドウズ』の顧客を守るための更新を展開中だ」との声明を出した。グーグルは最新のセキュリティー更新を実施している「アンドロイド」の端末は保護されているとした。ARMは「協業している半導体メーカーに情報を提供し、チップが影響を受ける場合にソフトの対策を実行するよう促している」と説明した。ポイントは業界挙げての大騒ぎのように報じられているが、現時点で被害事実はなく、水際で防御出来そうだということである。そして驚くのは、これら業界を挙げての対応の早さである。これが米国ITの成長力の源泉だと思う。

3. 【政治】アベノミクス 「採点」の6年目 日銀総裁人事など、脱デフレが政局左右

6年目に入った安倍晋三首相の経済政策、アベノミクスは今年、最大の正念場を迎えるという。理由は4月に任期切れとなる日銀総裁人事、6月の財政健全化計画の改定など様々な局面で総括と成果が問われるからだそうだが、一部の斜に構えた人達の除き、NGを出す人は少なかろう。その最大の証左が株価の6年間連騰だ。かつての民主党政権時代、世界の株価上昇の波に乗れなかったのは、先進国では日本だけだったのだから。首相は4日の年頭記者会見で、デフレ脱却に全力を挙げる考えを重ねて強調した。更にアベノミクスを進めた5年間で有効求人倍率や名目国内総生産(GDP)が改善したことを強調。景気拡大に実感が伴わないと新聞は言うが、実感を伴う時が過去にあったのだろうか?唯一あったとすれば、80年代後半の大バブルの時だけだろう。その代わり飛んでも無い結末を迎えた。ただこの間の日銀の金融政策については議論が分かれるところだろう。また20年から延期したプライマリーバランスの黒字化目標の新目標を具体化することは大事だろう。

4. 【経済】短期国債、外国人が支え 保有率6割に迫る 金利変動にリスクも

日本国債を保有する外国人投資家が増えている。発行から1年以下の短期国債でその流れが加速し、保有率は60%に迫ってきた。日本の投資家などからドルの引き合いが強い中、外国人投資家が手持ちのドルを円に換え、そのうえで日本国債を買っているからだという。米国では17年に3度の利上げがあった。今後も利上げが続くとみてドルがほしい投資家との間で、海外勢は手元に持つドルを円と交換する。これに伴う為替取引には金利がつく。この金利(ドル調達コスト)は3カ月分で約9年ぶりの高い水準にある。海外勢にとっては、ドルを貸すだけで利益が出せる構造と言える。結果、ドルとの交換で得た円の資金は、日本国債に流れ込むという図式だ。ただ短期国債での話であり、足元の金利水準から考えて、逆転した時にどうだという議論にまで及ぶ必要は無いと思われる。

5. 【経済】30年物国債の売買高最高 昨年

その一方で、償還までの期間が30年以上の国債の売買が増えている。業者間の取引を仲介する日本相互証券によると、2017年の新発30年物国債の売買高は7兆6000億円だった。16年から2兆円以上増え、データをさかのぼることができる03年以降で最高となった。新発40年債の売買高も1兆9830億円と16年の2倍近くに膨らんだ。こちらの方が問題だろう。長ければ長いほど、金利変動の影響が価格に影響するからだ。そのリスクとリターンの見合いをどう考えてポジションを動かしているのか、そこが問題だ。

6. 【総合1】豊洲移転 迷走の代償 バス高速輸送、運行メド立たず 五輪後の街づくりに影

小池都知事の早計なパフォーマンスにより築地市場の豊洲市場への移転が迷走した代償が東京の臨海部の街づくりに現れている。五輪準備には間に合ったものの、築地を通る幹線道路の計画を変更したため、臨海部を結ぶバス高速輸送システム(BRT)の本格運行はメドが立たない。臨海部の五輪選手村は大会後、マンションにして1万人規模の街にする計画だが、都心への足は心もとない状況だ。政治屋の就任直後のパフォーマンスには、国民は余程注意を払うべきだという見本のような内容だ。

7. 【アジアBiz】アップル受注 中国勢躍進 電子部品の技術力示す

iPhoneなどの生産に携わる約100社の純利益の合計は、2017年7~9月期に前年同期比8割増の約4兆5千億円と過去最高を更新しているが、中国勢の躍進で顔ぶれに変化も生じてきた。アップルが毎年公表するサプライヤーリストによれば2017年は国・地域別でみると台湾が52社でトップ。米国の44社、日本の41社と続き、韓国は12社。中国勢は19社と12年に比べ約2倍に増えた。リスト入りは世界レベルの技術と信頼を証明し、電子産業の勢力図も映し出すことから、この中国勢躍進を安穏と見ているわけには行かない。日本勢ではスマホ用カメラの手ぶれ補正部品が好調なアルプス電気の18年3月期の純利益は過去最高を更新する見通しとあるが、画面のガラス、微細なマイク、電池は中国勢、システムLSI、光学レンズなどは既に台湾勢の手にある。セラミック・コンデンサーなどは村田製作所が握っている筈だが、競争は激化しているだろう。日本勢は安穏としていられない。

8. 【投資情報】イオンモール、営業益1割増 3~11月、4年ぶり最高 海外改善

イオンモールの2017年3~11月期は連結営業利益が前年同期比1割増の約330億円になったようだ。同期としては13年の301億円を超え、4年ぶりに最高益を更新した。中国や東南アジアで展開する海外事業が投資が先行するピークを過ぎ損益が大幅に改善したことが一因ではあるが、国内事業もモールに入るテナントが好調で、売り上げに応じて得る賃料収入などが増えたことは国内景気に対する安心材料の一つとなる。

9. 【投資情報】帰ってきた最高益ぶり企業(1)ソニー20年ぶり ゲーム「継続課金」で稼ぐ

ソニーは今期、20年ぶりの営業最高益(6300億円)が射程に入った。けん引役の一つはゲーム部門。20年前との最大の違いは「継続課金」を促す上手な稼ぎ方だ。今年はその実力が評価されれば、株価が1万円の大台を回復するのも正夢になるかもしれない。何とも頼もしい話である。