米国大型減税は下院でも可決。されど市場は静か

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今朝のマーケット情報
日経平均22,891.72円+23.72円(12/20) ドル/円113.38円
NYダウ24,726.65 -28.10 NASDAQ総合6,960.96 -2.89

今朝の日経朝刊(12/21)早読み。新聞朝刊では間に合っていないが、WSJによれば「1兆5000億ドル(約170兆円)規模の減税法案は上院で細部が修正され、下院の再採決で可決した」という事らしい。この辺りの詳細は今後報道されると思われるが、可決されなかったら、それはそれでトランプ政権や共和党にとっては大変な問題だったので、ほっと一安心というところか。しかし、そんな背景もあってか、やや米国市場はしらけ気味に見える。本日、新しい拙著が書店に並びます。是非、手に取って眺めて見てください。Amazonなら直ぐ買えますが・・・。

1. 【1面】米大型減税 成立へ 上院通過、下院で採決

米下院は20日、約30年ぶりの大規模な税制改革法案を可決し、トランプ大統領の署名を待つばかりとなった(WSJ)。トランプ米政権による10年で1兆5千億ドル(約170兆円)という大型減税法案だ。連邦法人税率を35%から21%へと引き下げ、個人所得税も大幅に軽減する。税制の抜本改革はレーガン政権だった1986年以来、約30年ぶり。新税制で3%の経済成長を目指すが、財政赤字も一段と膨らむため「トランプ税制」は大きな賭けとなる。また同じくWSJによれば「トランプ氏は1月まで署名を控える可能性がある。国家経済会議(NEC)のゲーリー・コーン委員長はこの日朝、法案に署名する時期について、政府の歳出措置に関する別の議会審議の結果に左右されるとの見方を示した」という。こうしたことを背景としてか、今朝の米国市場は動きが鈍い。

2. 【1面】人民元債、日本に解禁 「パンダ債」日中改善が後押し

上野動物園の話かと思えば全く関係なくて、曰く「日本企業が中国本土で人民元建て債券を発行できるようになる。日中の金融監督当局が認可に必要な情報交換の枠組みで近く合意する。すでに三菱東京UFJ銀行とみずほ銀行が発行を中国当局に申請中だ。日本企業の元の調達手段が広がり、中国事業の拡大に追い風となる。日中関係が改善に向かい、両国の金融分野の協力が再び動き出した」という。「パンダ債」というネーミングが可愛い。

3. 【金融経済】地銀・信金も手数料上げ 振り込みや両替 採算重視に転換 マイナス金利が重荷

曰く「銀行振り込みなどの手数料を引き上げる動きがメガバンク以外の銀行や信用金庫にも広がってきた。りそなグループが11月に法人向けの振込手数料を引き上げ、地銀では愛媛銀行が2018年3月に各種手数料の大半を高めに改定する。マイナス金利政策の長期化で収益改善の見通しが立たないなか、採算性を重視して一定の対価を取る戦略にカジを切る」という。そろそろ各所で現状の日銀の金融政策による弊害がより顕著になり始めている。利鞘が取れないどころか、預金は預かるほどに損失が増えるならば、銀行としては手数料取引を増やし、それを値上げしないとならない。一方で、FD宣言もあり、金融商品販売では縛りもきつい。振込手数料等を上げざるを得ないのは日銀のせいとも言える。

4. 【国際2】「ウーバーはタクシー会社」 EU司法裁判断 同様の規制適用 欧州で逆風強まる

EU司法裁判所は20日、ライドシェア(相乗り)世界大手の米ウーバーテクノロジーズはタクシーと同じ「運輸サービス会社」だとの判断を示し、EU加盟国がウーバーに対し、タクシー会社と同様の規制を適用することを認めた。これを違和感を持ってみるか、当然と見るかは見解の相違があるとは思うが、民泊も含め、こうしたシェアリングという考え方は、ひとつの転機を迎えたのかも知れない。欧州委員会が「シェアリング・エコノミー」の普及を重視する立場から、ウーバーに対し過度に厳しく対処しないよう求める一方で、加盟国では市場シェアを奪われる既存のタクシー業界などから規制強化を求める声が根強いというが、背景にあるもう一つの大事な側面は利用者の安全性だ。そこは冷静に考えてみる必要があろう。

5. 【企業2】サムスン、最先端DRAM量産 微細化、首位を独走

さて、ライバルはどう出るか?韓国サムスン電子は20日、新型DRAMの量産を始めたと発表した。回路線幅は最先端の10ナノ(ナノは10億分の1)メートル級で、微細化により生産効率を3割高めた。世界で拡大するデータセンター向け需要などに対応する。サムスンは半導体メモリーで世界首位。先端製品の量産で先行し、米国や日本メーカーなどのライバルを引き離す。量産を始めたのは、サムスンが「第2世代」と呼ぶ10ナノ級DRAMで、記憶容量は8ギガ(ギガは10億)ビット。新設計の採用でデータ転送速度は従来品より10%以上速くなり、消費電力も15%以上減らした。主にデータセンターのサーバー向けで、新技術をスマートフォン(スマホ)などモバイル向けDRAMにも適用する方針だ。

6. 【投資情報】日立・三菱電の営業利益率、28年ぶり水準視野 今期、7%台半ばへ改善

総合電機の中で経営の違い、実力の違いが明確に分かれ始めてきた。日立製作所と三菱電機の収益力が改善する。2018年3月期の連結売上高営業利益率は、ともに7%台半ばになる公算が大きい。従来計画を上回り、28年ぶりの水準が視野に入る。本業と関係の薄い事業の売却や不採算事業の撤退など構造改革が進むほか、生産現場での合理化も収益をけん引。中期経営計画を前倒しで達成する可能性も出てきた。