経済新聞の景気トーンが何気にポジティブに変わってきた不思議

earlybird

今朝の日経朝刊(12/11)早読み。どこで、何をきっかけとしてかは分からないが、恐らく7-9月期の決算が予想以上に良く、株価が上昇していることも一つの要因と思われるが、いつの間にか経済新聞の景気に対するトーンも変わり、デフレ脱却近しというようなトーンに変わっている。このいつの間にかということに、読者としては疑問を禁じ得ない。景気が回復しているというのは勿論良い話。しかし、選挙前後はあれ程「実感を伴わない」と連呼していた中立な報道であるべき経済新聞までが、こっそりとトーンを変えているのは不思議だなぁと正直に思う今日この頃である。

1. 【1面】デフレ脱却へ薄日 景気回復6年目に 消費底上げ、企業が起点

新聞の景気に対するトーンも、不思議とおかしくなるくらいこのところポジティブなものに全体として変わってきた。今朝の一面トップがその典型だ。曰く「景気の拡大局面が6年目に入ろうとしている。低金利と安定した円相場が企業収益の支えとなり、人手が足りないほどの雇用環境で消費者の気持ちは前向きだ。世界に広がる省力化投資の動きは、産業用ロボットなどに強い日本企業に追い風となる。経済の需要が供給を上回り、デフレ脱却に向け薄日はさした。成長力の底上げが残された課題となる。」「安倍一強」だの「実感を伴わない景気回復」だのと言っていたのは選挙前後だから、この1,2か月で何かが大きく変わったらしい。「省力化に商機」「こだわり売る」って、なんだか取ってつけたような記事ではあるが・・・。

2. 【1面】所得増税、年収850万円超に 政府・与党、引き上げ合意へ 増収900億円

ここの50万円の違いで、全労働者の何%が救わるのか分からないが「800万円⇒850万円」へと変更になったようだ。曰く「政府・与党は9日、2018年度税制改正で焦点となっている所得税改革で、年収が850万円を超える会社員を増税とする方針を固めた。当初は年収800万円超を基準とする方針だったが、連立を組む公明党内の反対意見に配慮して引き上げる。公務員を含む給与所得者のうち200万~250万人が対象となるとみられ、合計で900億円の増収となる。」それにしても、簡単に取れるところから取ろうという仕組みづくりとしか見えないのは私だけだろうか?

3. 【総合1】廃炉担う米プロ企業 現場ルポ 丸ごと管理、費用抑え速く

原発の廃炉問題は日本のみならず米国でも重要な課題だ。この問題解決失くして、新規の原発の建設や稼働など、世論が許すわけがないと思うのだが、特に日本においては福島の話以外に盛り上がっているようには思われない。先日参加したあるカンファレンスで、某経産省の官僚のプレゼンでは、2030年の発電割合で、未だに原発が3割近くを占めていた。そうでないと、電力料金は値上がりせざるを得ないという。当然、CO2排出問題も後回しだ。この辺の課題にどう国や政府は関わっていくのか、今後注目を要する重要なテーマだ。

4. 【1面】日産の中古車、値下がり 無資格検査響く

曰く「日産自動車の無資格検査問題が中古車市場にも影響を及ぼしている。小型車「マーチ」「ノート」などの一部車種で、現在の業者間取引価格が9月の問題発覚前より1~2割下がっている。他メーカー車では目立った下落がない中、イメージ悪化が背景にあるとみられ、店頭販売価格が低下したケースも出ている。業者間取引での価格が下落し、7割前後だった成約率も5割程度になった」という。中古車価格は純粋に需給で決まる。あれだけの品質問題を起こしたら、中古車価格が下がるのは当たり前だろう。米国では中古車価格の下落が新車販売を直撃する。同じ図式ならば、日産の新車販売にも大きな影を残すだろう。