老舗の暖簾を悪魔に売った東芝と、純利益を27倍にしたソニー

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今朝の日経朝刊(11/21)早読み。昨日も報じたが東芝に群がるアクティビストの実態にやっとメディアも気が付いたのかも知れないと思ったが・・・。サザエさんのスポンサーで、老舗ブランド「TOSHIBA」はきっと食い物にされて大変なことになるのだろう。その一方で、同じく老舗ブランドの「SONY」はどうやら土俵際一杯で踏み止まれた様だ。SONYのWebで商品群を見ると、驚くほど「民生用製品」は少なくなってしまっている。ただ彼らは最後まで映像技術にはこだわった。或る意味では「MAZDA」がロータリーエンジンにこだわったのと同じかも知れない。さてその東芝は何に拘りを持つのだろうか?

1. 【1面】賃上げ・投資で法人減税 政府方針、実質負担25%に

曰く「政府は2018年度税制改正で、賃上げや設備投資に前向きな企業の法人税の実質的な負担を25%程度まで下げるしくみを導入する。高収益にもかかわらず賃上げや投資をしない企業は特別な減税措置を外し、政府が掲げる来年の春季労使交渉での「3%の賃上げ」に誘導する」という。税制改革で強制的に賃上げに持っていこうという話で、分配率を引き上げるためには良い方法のひとつだと思う。日本企業は配分しないで内部に貯め込み過ぎる傾向があるからだ。ただ新聞は「賃上げ実現などに向けた部分的な税制の手直しにすぎず、日本の立地競争力強化に向けて抜本的な法人税改革を避けて通れない」という。はじめの一歩と思えば、これはこれで良いと思うのだが。

2. 【1面】東芝、6000億円増資決議 債務超過回避、上場維持へ

昨日の報じた話の延長線。見出しに「ポイントを指摘できるか」と惹かれて読んでみたが、やはり詰めは弱い。「増資発表前の東芝の時価総額は1兆2373億円。これに増資と純利益増(計8400億円)が加われば、理論的な時価総額は2兆700億円に膨らむ。株式数は増資前から54%増えるが、時価総額を株数で割った理論株価は319円(20日終値は275円)となる」からと株価割安を評価したなどという論拠が語られているが、所謂「アクティビスト」と呼ばれる投資家の魂胆はそんなことでは無いだろう。またそんなことではゴールドマンも動きはしない。東芝の経営陣は目先の苦痛から回避するための決断に、きっと後悔する日が来てしまうだろう。

3. 【金融経済】ネット証券、手数料引き下げ競う 楽天が最安水準、株売買活況で余力

ネット証券各社が再び売買手数料の引き下げを競っている。楽天証券は12月から株式を信用取引で売買する際の手数料を業界最安水準に下げる。マネックス証券とSBI証券は先週、同手数料の引き下げを発表したばかりだ。日経平均株価はバブル経済崩壊後の戻り高値を一時回復し、個人の売買は増加が続く。ネット証券各社はこの局面で手数料を下げ、シェア拡大につなげたい考えだ。リテール部門で、対面型の証券会社は10年後、いや5年後には今の半分以下になるかも知れない。ネットを活用出来ない年齢層が対面型の主な顧客層だが、その層は年々薄くなる。あとはネット証券の体力勝負。ネット系が今に食い潰し合いを始める時が来るだろう。

4. 【投資情報】アップル、トヨタの2.6倍 7~9月純利益、日米格差大きく

日本の首位、トヨタ自動車は3カ月間で4582億円の純利益を稼ぎ出した。円安効果もあり、前年同期に比べても16%増えた。だが、米国にはさらに上がいる。米国勢トップのアップルが同期間に稼いだ純利益は107億ドル(約1兆2000億円)と、トヨタの2.6倍に達した。北米の販売台数が伸び悩み「為替影響を除いた実力では減益」(永田理副社長)だったトヨタに対し、アップルは今月から最新スマートフォン「iPhoneX(テン)」を発売した。格差はさらに広がる可能性がありそうだ。グーグルの持ち株会社アルファベット(約7500億円)やフェイスブック(約5300億円)も純利益がトヨタを上回った。特に今更コメントもしようがない。

5. 【投資情報】ソニー純利益、27倍に急拡大 増益率は米を上回る

空しい比較にも聞こえるが、利益規模こそ米国に劣った日本企業が、純利益の改善率では日本勢に軍配が上がったという話。上場企業の純利益の増加率は15%と、米主要企業(8%)を上回った。ただ日本企業の中で、利益規模では12位だったソニーが、実は7~9月期の純利益は前年同期の27倍に急拡大し、主要企業で最も増益率が大きくなったが故の12位という事は、ここ数年の状況を考えれば、ソニーラバーとしては拍手を送りたい。頑張れ!

6. 【マーケット総合2】トランプ減税、円安呼ばず? 米経済刺激は「限定的」の見方 ドル高期待しぼむ

曰く「米トランプ大統領が掲げる税制改革で、円安・ドル高が進むとの期待がしぼみつつある。足元は改革の早期の実現が不透明なことから、相場は円高に傾いている。しかもたとえ改革が実現しても予想ほど米国経済を刺激せず、円相場を押し下げる効果は小さいとの見方が強まっている」という。と言っても、どれだけの円安を望み、どれだけの円高を危惧するのかは分からないが、現状の水準辺りがきっと本来的にドル円の居心地がいい水準なのだと思う。これは予てからの私の持論。ただ人口動態から考えるような大きなトレンドは円安の筈。出来れば1ドル=100円だと、何かと計算し易いのだが、実際は110円から120円が購買力平価など基本的な理屈のところで居心地が良いのだと思う。あとの変動は為替屋の悪戯の域を出ない。