脱原発と世界的EV車の潮流やCO2対策、政策論争はここでも必要だ

earlybird

今朝の日経朝刊(10/5)早読み。薬価の決定に成功報酬制を導入できるのか、脱原発を達成するCO2排出が少ない代替発電はあるのか、本来衆院選に向けての政策論争は、そうした具体的な対応策が必要だ。財源がないのに埋蔵金だなんだで希望を掲げて失敗した民主党政権を誕生させた失敗を国民は記憶しているのか?こういうところを厳しく党首に問い質すようなメディアがひとつぐらいはあっても良いと思う。

1. 【1面】小児白血病に効けば薬代支払い 成功報酬型薬

日本の薬価制度に一石を投じることになりそうだ。対象となる薬は8月に米国で承認された小児・若年者の急性リンパ性白血病の新薬「キムリア」。遺伝子を操作したヒト免疫細胞(CAR―T)を使う薬で、1回の治療ですみ、患者の8割で効果を示した。米国では47万5千ドル(約5300万円)で、一部患者向けに成功報酬制度を導入した。1カ月後に腫瘍が検出されない場合に効果があったとみなして薬価の支払いを求める。

2. 【1面】「福島」同型、再稼働へ前進 規制委、柏崎刈羽原発に「合格」
【1面】環境後進国ニッポン(中)石炭火力、不良資産の懸念

昨日の朝刊一面はこの記事の地ならしだったのかも知れない。EVがどんなにブームになろうと、日本は火力発電に頼る形を続ければ、「GDPあたりのCO2排出量」はOECD加盟国の中で2014年の18位の水準を上げることが出来ない。英政府は2025年までに石炭火力を全廃する方針だ。そんな中、原子力規制委員会は4日、東京電力柏崎刈羽原子力発電所6、7号機(新潟県)の再稼働の前提となる安全審査で事実上の合格証にあたる「審査書案」をまとめた。事故を起こした福島第1原発と同じ「沸騰水型」の原発として最初の合格内定、柏崎刈羽は沸騰水型の審査のひな型とみられていた。これで日本原子力発電や東北電力が持つ同型の原発も審査が加速しそうだ。国内には沸騰水型と加圧水型の2タイプの原発がある。沸騰水型は東日本に多く、柏崎刈羽6、7号機を含めて8原発10基が再稼働を申請している。脱原発、原発ゼロのお題目は結構だが、環境問題をどうするか、これからの日本が問われる問題だ。

3. 【総合1】ホンダ、生産能力2割減 狭山工場を閉鎖へ EVシフトで国内再編

ホンダが四輪車の国内生産能力を2割強削減する。EVなど新技術の波が押し寄せるなか、日本国内でより効率的な生産体制を追求し、グローバル展開のマザー工場とするという。人員削減はしない。ホンダが新たに掲げるのが「日本のものづくりをもう一度強化する」(八郷社長)戦略。背景には、ここにきて世界の自動車業界で加速する電動化シフトがある。ホンダも30年までに世界販売の3分の2をEVやハイブリッド車(HV)など電動車にする方針だ。けん引役となるのが13年稼働の寄居工場だ。18年には中国で、19年には欧州で、EVをそれぞれ発売する予定だ。八郷社長は記者会見で「新技術に対応するには、日本の製造現場が世界をリードしなければならない」と語った。

4. 【総合1】民進の資金どこへ? 政党交付金、環流なら批判も

民進党が事実上分裂したことで、これまで積み立ててきた巨額の資金の行方が注目を集めている。民進党は2017年度予算で、年間87億円の政党交付金を受け取り、148億円の繰越金が出る。希望の党は3日、民進党からの合流組も含めて公認を決定したが、民進党関係者によると、その前日の2日付で民進党の前職、元職、新人に政治活動費として1人当たり1500万円が支給された。民進党公表の今年度予算などをもとに分析すると、100億円以上の資金がなお残っているとみられ、残余資金をそのまま新党などに環流させれば、与野党から強い批判を浴びる。旧民主党は政権奪取時、埋蔵金を使うと言っていたが、希望の党がこれ狙いなら、それを世論が許すとは思いたくない。小池氏は民進党の持っている政党交付金を希望の党が譲り受けるということは絶対にないと話しているという。

5. 【総合2】アマゾン 330億円追徴 欧州委「税優遇は違法」、ルクセンブルクに指示

EUの欧州委員会は4日、ルクセンブルク政府が米アマゾン・ドット・コムに最大2.5億ユーロ(約330億円)の「違法」な税優遇を与えていたと認定し、追徴課税で取り戻すよう同国に指示した。欧州委は16年8月、アイルランド政府に対し、米アップルに与えた最大130億ユーロの違法な税優遇を追徴課税で取り戻すよう指示もしている。背景にあるのは大企業などが租税回避地(タックスヘイブン)を巧みに利用する実態を暴露した「パナマ文書」が指摘するような状況。20カ国・地域(G20)や経済協力開発機構(OECD)の場で、税逃れを防ぐ国際課税の新たなルール作りが急がれる。

6. 【金融経済】英フィデリティ、成果連動の運用手数料 来年から

英運用大手のフィデリティ・インターナショナルは3日、顧客から得る手数料を運用成果に連動させる新制度を導入すると発表した。手数料は上限と下限を設けたうえで、平均コストを従来の固定型よりも抑える。日本でも2018年から順次始める。対象はアクティブ運用の約400の株式ファンド。ベンチマーク(運用指標)を上回る成果が出れば報酬をより多く受け取り、逆に下回れば減らす仕組みをつくる。あらかじめ上下限を決め、平均水準を現行より引き下げることが特徴だ。固定体系も残し、早ければ来年初めにも顧客が選べるようにする見通し。日本における問題は、欧米と異なるアクティブ運用と呼ばれる商品の在り方で、ベンチマークより良いか悪いかの議論で投資家が納得するかどうかは疑問だ。

7. 【金融経済】マネックス、ブラックロックと「ロボアド」

マネックス証券はブラックロック・ジャパンと組み、新しい「ロボット・アドバイザー(ロボアド)」のサービスを開始する。ブラックロックのETFである「iシェアーズ」の7本を投資対象とし、ブラックロックやマネックスの市場見通しをもとに適切な資産配分とその見直しを指南する。10月20日から提供を始める。個人投資家がアレンジを加えられるようにするのが従来と異なる特徴。手数料は運用残高に対して年率0.3%となるが、手数料の低いETFの運用会社にとって、この0.3%は実は結構美味しい話。機能次第では画期的だが、どこまで個人投資家のニーズに合致しているかは未知数だ。

8. 【企業総合】イオン、喜べぬ最高益 本業のスーパー停滞

金に色は無いという。しかしイオンが4日発表した2017年3~8月期連結決算は、営業利益が前年同期比18%増の850億円と11年ぶりに過去最高を更新したものの、売り上げ規模は7割増え収益性はむしろ低下、本業のスーパーを中心に停滞感はなお強い。株価も4割ほど低い水準に低迷する。それは全体の利益こそ改善したが、イオンリテールを中心とする総合スーパーはなお104億円の営業赤字だからだ。